暁 〜小説投稿サイト〜
提督はBarにいる。
甘い幸せ。
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だが、吹き零れそうな状態が収まったら再び強火にする。それを繰り返していくと、次第に液の色が白?クリーム色?茶色へと徐々に変化していく。

「提督、これをどのくらい続けるの?」

「ん〜とな、30〜40分は混ぜ続けろ。」

「え?」

「だから、焦がさないように手を止めずに30〜40分混ぜ続けろ。」

 明らかに陸奥の目からハイライトが消えた。間違いない。それでも手を休める事はしない。嗚呼、美しきかな姉妹愛。それじゃあ俺も、自分用のハロウィーンの菓子を作らせてもらおうか。

 俺が準備したのは様々なジュースにゼラチン、レモン汁にグラニュー糖、そしてポイントとなる食材X。今から作る物をバラしてしまうと、グミだ。それも、HARIBOやコーラアップのような弾力があって噛み応えのある、所謂ハードタイプのグミだ。普通の果汁グミ位の固さのグミならば、ゼラチンの量を増やしてやれば意外と簡単に作れる。しかし、ゼラチンオンリーだとあのハードタイプグミの弾力が出ない。そこで加える食材Xというのが……水飴だ。

 ではここに、簡単なレシピを書き出して行こうと思う。

・ジュース:200ml

・ゼラチン:10g

・レモン汁:少々

・水飴:大さじ1〜2

・グラニュー糖:適量(市販のジュースには要らんが、100%ジュース等には足した方がいい)

 陸奥がガスを使っているから、こちらは文明の利器を使うとしようか。耐熱ボウルにジュースとレモン汁、ゼラチンを入れて1分くらいチンする。ゼラチンが溶けていなければ、追加で30秒ほどチン。

 ゼラチンが溶けていたら、水飴を追加して更に30秒ほどチン。水飴とゼラチンが溶けて混じりあっていたらOKだ。このあと型に流し込むんだが、ここで少し注意点がある。型は変型しても良いシリコン製がオススメだ。そうしないと、型にグミがへばりついて取れなくなる。シリコン以外の型を使うときは、型に流し込む前に型にサラダ油を塗っておくといいぞ。

 型に流し込んだら後は冷蔵庫に入れて冷やすだけだ。

「て、提督……出来たわよ。」

 おぉ、ナイスタイミング。こっちも今終わったトコだ。どれどれ……うんうん、いい色と香り。このままパンに付けたりポップコーンに絡めたりでも美味いんだが、やはり今回はオーソドックスに行こう。バットに流し込んで表面を均し、こちらも冷蔵庫に入れて冷やす。固まったら取り出して、適当なサイズに切れば完成だ。さてと、これでハロウィーンの準備はOKだな。




 そしてハロウィーン当日。

「トリックオアトリート!」

 鎮守府内に駆逐艦達の元気な声が響き渡る。

「へいへい、ハッピーハロウィーンと。」

 執務室に押し掛けて来やがった駆逐艦達の持ってるカゴに、
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