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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第七十話 クライマックスに向けて駆け上がります!
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ち、しかる後に全力を挙げて本隊中央を攻撃すれば、事は決したも同然です。閣下、ご決断を。』
ブリュッヘル伯爵は何も言わなかったが、バイエルン候エーバルトの言葉にうなずきを示した。
「ええい、わかっておるわ!!」
ついにリッテンハイム侯爵が立ち上がった。
「全艦隊、砲撃用意!目標、敵左翼艦隊!!」
リッテンハイム侯爵の号令が下される。それにうなずきを示した副官が号令を全艦隊に伝える。
「全艦隊、砲撃用意!目標、敵左翼艦隊!!」
「全艦隊砲撃用意完了!」
「有効射程距離まであと15秒!!カウントダウン開始!!」
フィオーナ艦隊に向けてリッテンハイム侯爵艦隊の全軍の照準が指向される。それを知ってか知らずかフィオーナ艦隊の足はいっこうに留まる気配はない。


ラインハルト艦隊の高級士官専用サロンでは提督たちがこの様子を見て歯噛みしていた。自分たちがあの戦場にいればこのような真似は絶対させないのだし、必ず加勢して敵を粉砕してやるのだが、と誰しもが思っていた。だが、一方でフィオーナ艦隊が取りつつある戦法について明確な予測ができないことにもどかしい思いを抱いていた。工作艦からの映像は例のオーケストラの演奏音までもしっかりと拾って提督たちに届けているのである。
「フロイレイン・フィオーナは何を考えているのだ?まさか死ぬ気ではないだろうな?」
ビッテンフェルトが奇想天外なこの進撃方法に真っ先に声を上げる。
「そのようなことはないさ、フロイレイン・フィオーナが兵士たちの命を犠牲にする選択肢を取るはずもない。」
ミッターマイヤーが確信をもってそう言った。その横でロイエンタールが、
「単独前進はフロイレイン・フィオーナの意志ではあるまい。貴族連中が、姑息なことをする。大方ブラウンシュヴァイク公かミュッケンベルガー元帥のけん制の結果か・・・・。」
「卿は不安がっていないようだな。」
「当り前だ。不安を抱く必要性など一分子もないからな。」
誰がいるから、という具体的な名前は彼の口からは出ることはなかったが、ロイエンタール自身が何をもってそう断言できるのかを敢えて質問しようとする人間は諸提督の中にはいなかった。ロイエンタールの金銀妖瞳(ヘテロクロミア)の眼はじっとスクリーンに注がれているが、それはこの戦場での動きを逐一見逃さずにおこうという意思の表れだったとミッターマイヤーは見て取った。
「だが、このままでは両方から挟み撃ちだ。だが、彼女(フィオーナ)は前進をやめない・・・。何を考えているんだ・・・・?」
ミュラーが僚友の提督たちとディスプレイを食い入るように見上げながらつぶやく。その顔には一筋の汗が流れ落ちていた。


「敵左翼艦隊、有効射程距離に入りました!!」
「閣下!」
参謀長の叫びに、リッテンハイム侯爵の手が上がった。
「砲
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