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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第七十話 クライマックスに向けて駆け上がります!
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て、ワルキューレが飛翔し、ビーム、ミサイルの交錯する無数の色彩を帯びた空間の中相手を索敵し、群がろうとする姑息な敵共を片っ端から撃破していく。ケンプ自らもワルキューレを駆って宇宙を疾走していた。これについてはフィオーナもティアナも何度も制止したのだが、ケンプはこう言った。
「ワルキューレのような単座式戦闘艇は艦とは違い戦死する率が高い。それはわかるだろう。そして、その麾下の命を預かるのはこの俺だ。その俺が後方で座して部下たちの命を散らすように指令できるはずがないではないか。ご厚意には感謝するが、俺はそのような指揮をすることはできない。」
そうまで言われてはフィオーナもティアナもそれ以上ケンプを制止することはできなかったのだった。
「キリがないぞ!」
「奴らアースグリム級の威力に警戒しているのか!?」
「撃ち落としても撃ち落としてもキリがない!」
「同士討ちをするなよ!気を付けろ!」
「わかっている!」
ワルキューレ部隊のパイロットたちはそんな言葉を交わしながら、敵を撃墜し続けていくが、敵の勢いが総倍した。この場合殺す方よりも殺される方が必死さにおいて上回ったのである。充填中のアースグリム級戦艦一隻に攻撃が集中する。これに気が付いた味方部隊が一斉に襲い掛かるが、上下左右から突っ込んできた敵と乱戦状態になり近づけなかった。みるみるうちにアースグリム級戦艦の各所から火が上がっていく。
「どけ!」
ケンプ自らが搭乗するワルキューレが被弾し続けているアースグリム級戦艦の一隻に接近し、群がる敵をバタバタと撃ち落としたが、もう手遅れだった。断末魔の声が切れ切れに飛び込んできた。
『駄目だ!・・・エネルギー反応炉が・・・暴走!制御でき・・ない!!早く離れろ!!早く――!』
次の瞬間、アースグリム級戦艦は凄まじい衝撃波と閃光をあたり一面にまきちらして消滅した。
「ケンプ准将!!」
フィオーナが叫び、繰り返し繰り返し何度もケンプに向けて通信を放ったが、応答はない。
「・・・・・っ!!」
フィオーナは崩れ落ちそうになった。だが、今は後悔している場合ではない。
『アースグリム級戦艦波動砲斉射準備完了。』
無機質な報告が彼女を次の行動に移らしめた。
「ワルキューレ部隊、全機散開退避してください!!」
フィオーナは左手を振りぬいた。
「退避完了と同時に敵艦隊を砲撃します。目標リッテンハイム侯爵艦隊中央本隊!2斉射をもって敵を沈めます!発射10秒前!!全艦対閃光ウィンドウ用意!」
アースグリム級戦艦の大口径砲門に一斉に青い光が充填されていく。
「ファイエル!!」
青いヘビが一斉にアースグリム級戦艦から飛び出した。うねりを上げながら咆哮すら感じさせる波動があたりを突き抜け、敵艦隊を次々と飲み込んでいく。
「続いて斉射!!ファイエル!!」

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