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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第七十話 クライマックスに向けて駆け上がります!
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帝国歴486年11月21日――。
双方が布陣を完了してからもなおもにらみ合いが続いたが、ブラウンシュヴァイク公爵とミュッケンベルガー元帥サイドにはラインハルト艦隊の到着を待つという試みがあった。リッテンハイム侯爵側としてはそのことを十分承知しており、攻勢をかけようとしたのであるが、元々の数においても2:1であり、攻勢をかけて自滅してしまうのではないか、という意見もあった。
それに、リッテンハイム侯爵側にも増援の動きはあることはあったのだ。ひそかに迂回部隊数万隻を待機させて、主力部隊遠征後の帝都オーディンを狙っていたのであったが、オーディンの守りも鉄壁だった。そこで、迂回部隊を急きょ引き返えさせ、リッテンハイム侯爵本隊に増援艦隊は合流し、リッテンハイム侯爵側は一大決戦を行う決意を新たにしたのである。
ここに、ブラウンシュヴァイク公爵とリッテンハイム侯爵の「天王山の戦い」は幕を開けることとなった。
開戦前フィオーナは主だった将官を会議室に集めて会議を行っている。フィオーナが自らディスプレイ上に戦況を映し出して説明を始めた。
「概要を説明します。」
ディスプレイ上に次々と敵味方の部隊が映し出されていく。こうしてみると敵味方がきれいに横一列に並んで相対しているのがよくわかる。
「現在ブラウンシュヴァイク公とミュッケンベルガー元帥の本隊は中央および右翼に布陣。左翼艦隊の第一陣は増援艦隊の私たちです。そして、おそらく真っ先に敵と接触することになるのも私たちだと思ってください。敵はわが軍に比べ半分の戦力ですが油断はできません。特に敵の左翼艦隊のバイエルン候エーバルト、私たちと対峙することとなる右翼艦隊のブリュッヘル伯爵の艦隊には注意を払いましょう。また、窮鼠猫を噛むのたとえがあります。リッテンハイム侯側はこの戦いに負ければ後がありません。死に物狂いで立ち向かってくることと思います。」
フィオーナは将官たちを見まわした。
「この戦いがブラウンシュヴァイク公爵とリッテンハイム侯爵との天王山の戦いとなります。全軍気を引き締めて臨んでください。必ず勝ちましょう。・・・・こんな内乱は続いていても何もいいことなどありません。」
最後はフィオーナの本心だった。内乱に勝つ側はいい。直接利益を得る側はいい。だがそんな者など帝国全土の250億の人々に比してどれだけいるだろう。無関係な者はまだいい。争乱に巻き込まれて命や財貨を失うこともないのだから。むろん争乱によって停滞するであろう経済からは逃れられないかもしれないがそれとても命を失うことに比べれば些末なことだろう。
だが、負けた側はどうなるかと考えた時に、その行く末は大体の人間が想像できるものだった。財産没収、農奴階級に落とされるのはまだいいとしても一族一門は皆処刑あるいは流刑にされるかもしれない。いっそ
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