暁 〜小説投稿サイト〜
提督はBarにいる。
秋刀魚だと思った?ねぇねぇ、秋刀魚だと思った?
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せる。沸騰してきたら弱火にして、5分程コトコト煮る。えのきってのは不思議なモンで、加熱すると独特のぬめりが出てくる。そのぬめりを活かしてとろみを付けたのがなめ茸ってワケだ。最後に酢を入れたら完成だ。一味足りないと思ったら、花かつおかほんだしを加えると良いかもな。大根おろしになめ茸を和えたら完成だ。

「はい、『おろしなめ茸』。まぁチビチビつまんでてくれや。」

 しかしなめ茸は常備菜にしておくと意外と便利だ。他の食材と混ぜるだけで、一品料理が出来てしまうからな。なめ茸とイカ刺しとか、豆腐となめ茸を混ぜてナゲットとか。万能ネギとなめ茸を混ぜてやると、冷奴の良い薬味になる。後は卵焼きに入れても美味いよな。あとはパスタに使ったり、アーモンドフィッシュと混ぜてご飯と混ぜ混んで焼おにぎり。ツナとなめ茸で炊き込みご飯なんてのも手軽だけど美味いぞ。



 さて、次は定番天ぷらといこう。今日は3種類、椎茸、舞茸、後は意外な一品、エリンギ。やったこと無い人が多いらしいが、エリンギは天ぷらにするとあのシャキシャキとした独特の食感と強い旨味がクセになる。厚めに繊維に沿ってスライスするのがオススメかな。

「ふむ。エリンギの天ぷらとは始めてみるな。」

「結構美味いんだがな、あんまりやってる人を見たこと無いな。」

 ジュワワワワ、と良い音を立てて揚がっていくキノコを返しながら会話を交わす。カウンターの良いところってのは、客との触れ合いがしやすい所だよな、やっぱり。

 あ、そうだ。読者諸兄にお尋ねしたい。スーパー等からパック包装されたキノコ類を買ってきた場合、どのように調理しているだろうか?調理の直前に袋から出して調理している方が殆どだと思うが、一手間加えると更に美味しくなる。それは「調理の2時間前位から袋から出して、外気に触れさせる」事。

 キノコの半分以上は水分だ。外気に触れさせて少し余分な水分を抜いてやる事で味が凝縮されるし、香りも立ってくる。この一手間で味は変わるから試してみて貰いたい。

「さぁ揚がったぞ、『旬の茸の天ぷら三点盛り』だ。」

「味付けは何が良いかな?提督。」

「うーん、好きな方で良いと思うが、椎茸と舞茸はてんつゆ、エリンギは塩がオススメかな。」

サクッ、ザクッという小気味良い音に混じって、繊維質を噛みきったシャキシャキという音が混ざり合う。独特の香りと旨味、そして食感。これがキノコの醍醐味だよな。

「ん〜っ、サクサクで美味しい〜。」

「うむ、エリンギは初体験だが美味いな。」

 さて、次は何を作ろうか。
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