暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Eipic19-Cその日、ミッドチルダ〜Mission failed〜
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ランスで「ルシル!」アリサと合流して、「頼むわよ。あんたを頼りにしてんだから」シャマルとすずかのデバイスを受け取る。

「じゃあアリサ。護送を頼む」

「ええ。アンタ達も、ヴィヴィオとフォルセティをしっかり護りなさいよ」

「ああ、任せろ」

アリサとコツンと拳を突き合わせてから別れた。アリサはガレージへ、俺は食堂へ。すっかり元気になってくれていたシャマルとすずかが「ルシル君!」ピュルキエル越しに出迎えてくれた。しかしすぐにハッとして口を手で押さえた。彼女たちが振り返った先・・・

「ヴィヴィオとフォルセティは眠ってしまっているのか」

「うん。パンケーキを食べてお腹いっぱいになったみたいね」

「それじゃあ起こさないようにしないとな」

食堂の床で蹲るように寝ているヴィヴィオとフォルセティの姿があった。起こさないように食堂の内壁を覆っていたピュリキエルを解除して、「コレを」2人にデバイスを手渡す。これで改めてピュリキエルを発動し、ターミナルで襲撃を待ち構えればいい。シャマル達が防護服への変身を終え、グリフィス達にもう少し待っていてもらうように言って踵を返したところで・・・

「パパ・・・?」

目を覚ましたフォルセティが俺を呼んだ。俺は「すぐ戻って来るから、良い子で待っているんだぞ」微笑みかけた。するとフォルセティは「だっこ」なんて甘えてきた。正直、急いでいるから「また後でな」と言ったら、フォルセティが今にも泣きそうな顔になった。

「セインテスト調査官。抱っこしてあげてください」

アイナさんにそう言われてはもう断ることなど不可能だ。

「パパ・・・、だっこ・・・」

「ほら、フォルセティ」

上半身だけを起こして両腕を伸ばして来るフォルセティを抱っこするために片膝立ちをして、横抱きに抱え上げた。

「・・・る・・・」

「ん?」

「・・まも・・・ぼく・・・」

「ん?・・・あぁ、ヴィヴィオはお前が護ってやれ」

「まもる・・・護る。ぼくが・・・僕が・・・ヴィヴィオを・・・聖王陛下を・・・」

「フォルセティ・・・?」

「僕が、ヴィヴィオ陛下を護る!」

――知らしめよ(コード)汝の忠誠(アブディエル)――

「え?・・・お゛っ・・・ごはぁ・・・!?」

胸に強烈な熱さを感じ、その直後に脳天に届く激しい痛み。そして吐血。俺の胸に添えられたフォルセティの右手から魔力刃が1つと展開されて、俺の胸を貫いていた。

「「ルシル君!?」」

両膝が折れて両膝立ちした俺はフォルセティを落とした。胸には創傷。心臓や俺の核となっている魔力炉(システム)にダメージが無いのは幸い。じゃない。肺をやられた所為で呼吸がし辛く、吐血が止まらない。シャマル達が駆け
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