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聖闘士星矢 黄金の若き戦士達
603部分:第八十六話 四柱の神々その六
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れではだ」
「その子供もしかと育ててみせよう」
「頼むぞ。そしてだ」
 ここでさらに言うシオンであった。
「他の子供達もだが」
「それぞれに相応しい師を用意するのじゃな」
「今十の聖衣が空いている」
 それだけの数がだという。
「そしてその中にはだ」
「そうじゃな。あの聖衣もある」
「あの聖衣を受け継ぐべき子供もまたいるのじゃ」
「全てはあの時のままじゃな」
「そしてアテナも」
 彼等の中で話が続く。それは今を語っているものではなかった。彼等の遥かな過去を、そして未来を語っている言葉であった。
「その中におられる」
「そうじゃな。間も無く全てがはじまる」
「その時には私はいない」
 シオンは、というのだ。
「それが心残りと言えば心残りだが」
「運命には誰も逆らうことはできんよ」
「それもわかっている」  
 全てがわかっている。それは間違いなかった。そのうえでのやり取りである。
 その中でだ。さらに言うシオンであった。
「だからこそだ」
「わかっておる。わしもその時になればじゃ」
「頼んだぞ」
「うむ。それではじゃ」
「今日はこれで終わりだな」
「そうじゃな。それではな」
 こう言い合ってそのうえで男が鏡から消えてそれで終わった。シオンも鏡が男が姿を現す前に戻って無数の世界をそこに映し出しているものになるとであった。その場から静かに立ち去ったのであった。後に残ったものは静寂、その一つだけであった。


第八十六話   完


             2010・1・14

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