第62話 くだりモノ
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ている......楽しい事も辛い事も経験して大きくなっていく......そこだけは誇って良いし、オレも感謝している」
震えている御坂の背中を優しく摩る。
「何が正しいとか、こうすれば良かったなんて所詮結果の戯言だし、今と関係ねぇよ......ありがとうな」
サソリの手が頭を撫でると御坂は声にならない声を出して、溢れる涙を堪えながらサソリに抱き着いた。
「うぐあ!?」
「うぐ......えっぐ......ザゾリィぃぃー!うわああああーん!ありがどうぉぉー」
「お前!?服に付くだろうが!」
「ザゾリー!」
御坂に押し倒されて抱き着かれてサソリはジタバタともがくが全然力が入らずに御坂のされるがままに容赦なく締め上げられていく。
機械が生み出した生命
破壊された肉体
それをサソリが生き人形に変えてしまった
客観的にと倫理的にも間違っていることは御坂でも用意に理解できる。
だけど
サソリが居なかったら犠牲は増えていただろうし
あの子に謝ることも出来なかった
佐天は二人の様子を台所に立ちながら、眺めると少し嬉しそうな、少し悔しそう
な表情になると......
「あーあ、またライバルが増えちゃった......しかもかなり強力な」
******
学園都市内部にあるAIM拡散力場研究所内で山盛りの資料を段ボールに入れてヨロヨロと運んでいる木山春生の姿があった。
部屋の扉を腰を使って開けると、段ボールだらけの部屋の中に置いてあるソファーの上にテレスティーナが眼鏡をかけ直した。
ここ数日間は、テレスティーナは木山の釈放に全力を注いだが研究室で軟禁という形にひとまず落ちついた。
「よっと......」
「全く!何で私が......」
段ボールを置いた木山にテレスティーナがブツクサ文句を言い、溜息を吐いた。
「礼を言わなければならないな......君が証言してくれなきゃ、ここに居る事は出来なかった。締められた首が痛むが」
「悪かったわよ。色々と掛け合うのは骨が折れるわー」
テレスティーナは肩が凝ったように腕を回した。
「コーヒーでも飲むかい?」
「そうね。お願いするわ」
サイフォンでコーヒーを沸かすとカップに入れてテーブルに並べた。
「それで......例の研究者について何か分かったかい?」
「ゼツの事?そーね......調べれば調べるほどに謎が深まっていくわね」
手元にあるゼツの証明写真と略歴が書かれた資料を眺めながらコーヒーを飲んだ。
ゼツ
専門は人体構築理論
科学では解明できない手法により特異的な実験を繰り返す。
クローン技術
細胞再生
ネットワーク構築
「とまあ、ここまでが表に出ている情報ね。裏のはかなりエグいのまであるわよ」
過度な拷問による心神耗
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