転入生2
前書き
三時間目になった。僕は楽しみに転入生を待っていた。
「女子」ということは少し残念だったが、まずは顔だろう。千ちゃんは、様子は変わらずスラスラとテストを解いていった。テストは簡単だし、みんなすぐ終わる。
でも、期待している人は誰もいない。
とうとう三時間目が終わってしまった。
「あーあ、来なかったね。嘘かな?」
「そんなこと無いよ」
「うん、絶対くるって、先生が言ってたんだもん」
友達に囲まれて、会話がよーく聞こえてくる。確かに絶対来ると言っていた。しかし、予定を外した。
・・・・四時間目になってもまだ来ない。会話は転入生のこと。「絶対」という言葉を必ず使う。先生も。とうとう給食。来なかったな。
転入生は来ないのか。それとも、こっちに来れないのか。来たくないのか。なんだっていい。こっちに来ればよい。あーあ・・・・・。
帰りの会。とうとう帰る前の行事になった。最悪だ。だって、転入生が来なかったんだよ。
だけど・・・ね・・・。
「これから帰りの会を始めます。名札はポケットにしまいましたか」
もちろん全員しまった。
「よかったこと、うれしかったこと。まだこれからのことですが、転入生が来るので、嬉しいです」
パチパチパチパチ。って、えー!?じゃあ、もしや・・・!?
「これから転入生を紹介します。学校生活は明日っからですが、一応やっちゃいます。では、どうぞ!」
「よろしくお願いします。五年一組に入りました」
うわあ。とっても美人。髪の毛さっらさら。丸顔。目のキラキラ。姿勢の良さ。えっ、みんな見て!!このブランド品。コマーシャルで大人気を寄せているワンピース!!足も手もケガがなく、爪は長いほう。ネ、ネイル!?上履きピカピカ。ランドセルピカピカ。お行儀良すぎ!え、肌白すぎ!もしかして・・・。よーく見ると。やっぱり!外国人だ!
「綾瀬月華です。最近は和風っぽいものにはまっています。中学は茶道部に入る予定です。ぐっぴょんというキャラが大好きで、毎日毎日ぐっぴょんと言っています。ここだけの話ですが、私は元フランス出身で、フランスで日本語を学びました。今ここから見ると、あの男の子が優しそうです。・・・・・・」
えっ、千ちゃんさしている。優しけど優しくない時もある。話が長いなー。早く終わらないかな。
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