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ソードアート・オンライン もう一人の主人公の物語
■■???編 主人公:???■■
広がる世界◆序章
第七十話 子どもたち
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せない、という感覚。少し戸惑っているうちにその感覚も消えてしまい、後にはもやもやだけが残った。首をかしげながらキリトの質問に答える。
「ああ。神聖術とかも全然覚えてないから困ってる。もし良かったら暇なときにでも教えてくれ」
「あーもう、そんなことはどーだっていいのよ。あのね、ミズキは神聖語が読めるんだって」
 アリスが暴露すると、ユージオは驚いてのけぞり、キリトは逆に身を乗り出した。
「まじかよすげえ! それじゃあ、ステイシアの窓とかに書いてあるのも全部分かるのか!?」
「一応な。意味もある程度は」
「まじかよ!! それじゃちょっと俺のやつ読んでくれよ!」
 キリトが嬉々としてステイシアの窓を開く。キリトの窓には天命の他に『ObjectControlAuthority:17』と『SystemControlAuthority:1』が表示されている。
「オブジェクトコントロールオーソリティ、つまり物体の制御権限が18で、それからシステムコントロールオーソリティ、システムの制御権限が1」
「おおお……おお? その権限ってのはなんなんだ?」
「うーん、それが俺にもいまいちよくわからねぇんだよな。一体なんの権限なんだか」
「ねえキリト、いつだったか、その二番目の数字の横の文字と似た文字が、道具の『窓』にも書いてあるって言ってなかったっけ」
 ユージオの言葉に、キリトは手元の斧の『窓』を開いた。
「そうそう、この二番目のとこの文字が、そのおぶじぇなんたらってやつに似てると思ったんだ」
 ミズキが読んでみると、それはまさしく同じ単語だった。『Class 21 Object』と書かれている。
「クラス21オブジェクトって書いてあるぜ。21級の物体っつーことだな」
「なるほど! つまり俺の権限が17だから、21の斧がまだそんなにうまく使えないってことか」
 キリトが嬉々として言ってから、すぐにその表情を曇らせた。
「俺が前回数字を見たのは天職を与えられてすぐで、そのとき権限は15だった……21になるのに一体どれだけかかるんだろう」
 自分の窓を見つめてぶつぶつ呟いているキリトと同じく、ユージオも少し暗い顔をしていた。ただしこちらはミズキの心配をしているようだ。
「神聖語が読めるってことは、ミズキさんはよっぽど偉い術者だってことですよね。それこそ、中央協会にいるような。うーん、僕らの村なんかにずっといていいのかなあ……」
「いいのよ、シスター・アザリアだっていいって言ってるんだし! そもそもほら、ミズキはお金持ってないからセントリアなんか行けないでしょ。ねえ、そんなことより、ミズキがいればもしかしたら神聖術の式句がどんな意味なのか、全部分かるんじゃないかって思うの」
 アリスは嬉々として言うが、キリトとユージオはさほど興味なさそうだ。
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