ガンダムW
1540話
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ある」
「それはこっちも同様ですよ。ただでさえトールギスの部品は色々と特注する必要があるんですから。無駄に金を使うような真似をすれば、上に怒られます」
トールギスの保守や整備といった物をする際に掛かる費用も連合軍持ちという事もあり、その辺はそれなりの出費なんだろう。
まぁ、オーバーホールとかをする際にトールギスについての技術を得る事が出来るのだから、決して損だけって訳でもないんだろうが。
「とにかくやってくれ」
「はいはい。すぐに準備します」
こうして、トールギスのコックピットに爆弾を仕掛けるという、何だか自分の首を絞めているような真似を頼むのだった。
……まぁ、俺の場合はそれこそ爆薬がすぐ側で爆発しても問題はないんだが。
「ほう、これがトールギス。見事な機体だ」
「……ですがリーオーに比べると、やはり随分と重装甲ですね。これだけの重装甲を無理矢理動かすとなると……普通の戦闘で使えるとは思えません」
基地の近くにある演習場で、用意されたトールギスを見てゼクスとノインがそれぞれ言葉を交わす。
「だが、アクセル代表はこの機体を使いこなしていると聞く。ならば、私にも使いこなせないという事はない筈だ」
「……ゼクス、気をつけて下さい」
「いい雰囲気のところを悪いが、幾つか注意点がある」
ゼクスとノインの会話に割り込むようにして、そう声を掛けた。
別に、俺の前でイチャイチャしやがってとか、そんな事を思っての行動ではない。
うん、ホワイトスターと連絡が取れない事から、レモン達の事が心配になって……という事でもない、筈だ。
「注意点?」
「そうだ。ゼクスがこの機体を欲しているという事もあって、一応念の為にコックピットの方に少し細工をした。もしこの機体を乗り逃げしようとした場合……どうなるか、分かるな?」
「アクセル代表、それは少し……」
窘めるようにノインが言ってくるが、ゼクスは特に気にしてる様子はない。
「トールギスの性能を考えれば、万が一を懸念するのは当然だと思うが? それに、この機体の由来を考えればどうしてもその辺は気になる」
「ノイン、私は構わない。……アクセル代表、機体に細工をしたという話だが、それが機体性能に影響が出るような事は?」
「その辺は心配いらない。連合軍の中でも腕利きの整備員達がやってくれた仕事だからな」
「……分かった。信用しよう」
そう頷くと、待機状態にあるトールギスへと向かって歩み寄っていく。
そんなゼクスを、ノインが心配そうな表情で見送っていた。
うん、まさに恋する乙女だな。
「初々しいな」
「な!?」
そう呟いた声に、ノインがはっと視線を逸らす。
……ただし、呟いたのは俺じゃなくて綾子
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