先恋〜届かない最後の願い〜
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が取れるのなら、会って話す事が許されるなら、抱きしめ合う事が許されるのなら…、もう一度、共に時間を過ごし、共に生きていきたいなどと言う我儘は言わないから、どうか一度だけでも、二人が会い、一瞬だけ、互いに愛してる≠ニ伝える事を許してほしい。二人の頭の中には、ほんの隅にでも、そんな許しをこう思いが存在していた。それでも、自身が自身を許せない。何も変わらず、何も伝えられぬまま、陸太は沙奈のより遠くへと旅立っていく。それを沙奈は知る由も無く、ただ、今、唯愛しているその人を脳裏に浮かべ、その人への思いを、声にならない、言葉にならない、誰の耳にも、自身の耳にすら届かない声で叫ぶしか無かった。
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