595部分:第八十五話 八つの封印その六
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第八十五話 八つの封印その六
「それ俺達もやってたからな」
「そうだな」
カミュもデスマスクに応えて頷く。
「私達が報告すればそれで済むことだ」
「連中は終わったら休ませていいんだよ」
デスマスクはこうも言った。
「それでな」
「そういうことだな」
「では二人共」
シュラも彼等に声をかけてきた。
「これから教皇の御前にだな」
「はい、そうさせてもらいます」
ムウが応えた。
「今より」
「わかりました。それではです」
アフロディーテもいた。彼も応える。
「そこまでの薔薇は退けておきましょう」
「すいません、いつも」
「あれはまさに教皇への最後の守りだからな」
サガもそのことはよくわかっているのだった。
「あれがなくなればだ。最早教皇まで何の守りもない」
「その通りだ。教皇の御手をわずらわせることはない」
アイオロスも語る。
「その為にもな」
「では。参りましょう」
最後にムウが言った。こうして彼等は揃って教皇の前まで来た。そうしてムウとアイオロスがそれぞれシオンに対して報告をするのであった。
「そうか。カルカッタもか」
「はい」
「ルキフグスは逃がしてしまいました」
「よい」
それはいいとするシオンだった。彼の前にムウとアイオロスが並び他の面々がその後ろにある。そうした並びになっているのである。
「それはだ」
「宜しいのですか」
「あの男を倒すのはカルカッタではない」
そうだというのである。
「そういうことだ。それよりもだ」
「それよりも?」
「これからのことだ」
それを話してきたのであった。
「よいか」
「はい、これからということは」
「今後の戦いのことですね」
「そうだ」
まさにそうだと二人だけでなくほかの黄金聖闘士達にも返した。
「その通りだ。これからのことだが」
「今度は一体どの様な」
「何処で戦うことになるでしょうか」
「ローマだ」
かつて彼等が一度向かった都であった。
「そこに行ってもらう」
「ローマ」
「そういえばローマは」
「そうだ、アーレスが信仰されていた」
シオンはいぶかしむ声をあげてきた一同に対してまた話した。
「ローマ帝国は戦いにより大きくなっていった一面がある帝国故にだ」
「はい、だからこそですか」
「あの街に」
「間も無くトラキアも動く」
彼等もだというのである。
「あの街に向かうだろう」
「では我々もまた」
「すぐにローマに」
「向かうのだ。そしてだ」
ここでシャカに顔を向けた。彼は黄金聖闘士達の中にいて片膝を折り控えていた。シオンはその彼に対して静かに声をかけたのである。
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