287
[8]前話 [2]次話
暮れなずむ
泥に塗れし
わが恋の
悲しみの何ぞ
言葉なかりき
冬の夕暮れ時は、なんとも寂しく…太陽さえ山の向こうへその最後の光を隠してもなお、後ろ髪を引かれるかのように薄日を残して…。
私の恋も…きっとそのような黄昏…。
諦め切れず…故に前にも進めず…。
会いたくとも会えず…告げたくとも告げられない淋しさと哀しみ…。
その辛さに…もはや言葉さえない…。
真木の葉に
墨ぞなびくは
雪影の
君そなかりき
冬景色かな
雪も降り始め、ふと山波を眺めれば…淡く積もった雪が、木々を覆っている…。
まるで水墨画のような山波…墨で描いたかのように浮かぶ木々の陰影…。
美しいと思う反面…この景色の中には彼がいないと寂しく思え、溜め息が出るばかり…。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ