第1章
旧校舎のディアボロス
第12話 元カノ、倒します!
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気をつけろよ」
「うぅ、そうでした。私、悪魔になっちゃったんでした」
「後悔してる?」
「いいえ。ありがとうございます。どんな形でも、こうしてイッセーさんや明日夏さん、千秋さんと一緒にいられることが幸せですから」
笑顔で言うアーシア。俺とイッセーは少し照れくさくなってしまう。
ふと、千秋がアーシアの前に立つ。
「アーシアさん」
「どうしたんですか、千秋さん?」
「私たちは友達です──だけど、イッセー兄のことはこれとこれで別です。負けませんから」
千秋の宣戦布告にアーシアは慄く。
「はうぅぅ、強力なライバルがもう一人・・・・・・負けたくありませんけど・・・・・・負けちゃいそうですぅぅ・・・・・・」
安心しろ、アーシア。たぶんだが、現状はおまえのほうが優勢だと思うぞ。
まぁ、ライバルが増えれば、千秋も少しは積極的になるか?
「なあ、明日夏。二人はなんの勝負をしてるんだ?」
こいつは・・・・・・と言いたいところだが、しばらくはイッセーにこっち方面のことに触れさせないほうがいいかもしれない。
こいつの心にはたぶん、まだレイナーレ──天野夕麻のことが楔となって根づいているかもしれないからな。
「それより、その格好・・・・・・」
おそらく、さっきから気になっていたであろうアーシアの格好を指摘するイッセー。
アーシアの格好は、ここ駒王学園の制服姿だった。
「あっ、に、似合いますか?」
「ああ、似合ってるぞ! なあ、二人とも?」
「ん、ああ、似合ってるぞ」
「うん。似合います」
「ありがとうございます!」
「じゃあ、アーシアはこの学園に?」
「私の父は、この学園の経営に関わってるし、これくらいなんてことないわ」
最近になって、この学園が男女共学になったのも、そういうことなのだろうか?
「おはよう、イッセーくん、明日夏くん、千秋さん」
「・・・・・・おはようございます、イッセー先輩、明日夏先輩、千秋さん」
部室に木場と塔城も入室してきた。
あの戦い以降、二人とも、イッセーに言われた通り、イッセーのことを「イッセー」と呼ぶようになっていた。
俺たちだけに挨拶したってことは、俺たちが最後みたいだな。
「あらあら、皆さん、お揃いね」
副部長も入室し、これでオカルト研究部の部員が全員揃った。
「さあ、新人さんの歓迎会ですわよ」
副部長が押している台車には、豪勢なホールケーキが乗せられていた。
その後、俺たちは時間ギリギリまでアーシアの歓迎会で大いに騒いだのだった。
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