594部分:第八十五話 八つの封印その五
[8]前話 [2]次話
第八十五話 八つの封印その五
「全くだ。それぞれの国で個性があるが」
「特にこの国はね」
「個性的なんだよ」
ここでまた言う魔鈴とシャイナだった。
「インドはインドなだよ」
「一つの世界なんだよ」
「一つの世界」
「インドは」
四人はその言葉を聞いてまた考える顔になった。
「そうなの、一つの世界なの」
「ここは」
「だから」
「そうだよ、全く別の一つの世界なんだよ」
「そう考えるんだよ」
また四人に話す彼女達だった。
「わかったらね。それじゃあね」
「帰るよ」
「何かシャカ様がああした方なのも」
「納得できてきたっていうか」
「本当の意味でね」
インドを横断してみてわかったことである。
「この国があの方を作られた」
「そういうことよね」
「まさに」
「けれど」
しかしであった。ここで四人の口調が変わってきたのだった。
「こうした国だけれど」
「そうよね。それでもね」
「また来たいわよね」
「確かにね」
こんなことも言ったのである。
「凄い国だったけれどね」
「それでも何か感じるものがあったし」
「言葉ではっきりと言えないけれどね」
「それがインドなのですよ」
ムウが微笑んで四人に述べた。
「それこそがです」
「そうなんですね。これが」
「インドなんですね」
「これこそが」
「はい、そうです」
また微笑んで応えるのだった。
「それでは。暫しこの国に別れを告げて」
「はい、聖域にですね」
「帰りましょう」
こうして聖域に帰る一行だった。帰りは飛行機ですぐだった。そうして聖域に帰るとであった。ムウとアイオロスは白羊宮で仲間達の歓待を受けたのであった。
「おや、まさか」
「待っていたのですか」
「そうだ」
アルデバランが二人に対して応えた。全員黄金聖衣を装着している。そしてそれはムウとアイオロスも同じであった。全員マントも羽織っている。
「待っていたぞ」
「そうでしたか。お待ちしていてくれたのですか」
「済まないな」
「白銀と青銅の連中はどうしたんだ?」
ミロが二人にこのことを問うた。
「魔鈴やシャイナがいたな」
「はい、そうですが」
「どうしたのだ、それで」
「先に解散させた」
アイオロスが答えた。
「既にな」
「そうなのか」
「我々が教皇に報告すればいい」
だからだというのである。
「それでいいな」
「ああ、っていうかよ」
今度はデスマスクが言ってきたのであった。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ