カノッコ村編
負けたくないから
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てこの子はセンスの塊?
「他のものも同じようにやればいいですよね!?」
「そ・・・そうだね」
コツを掴んだサクラは魔法を使うのが楽しくて楽しくて仕方ないらしく、次から次へと魔法陣を書き上げていく。でも、力の加減ができていないから、街を壊しそうで不安かも・・・
それから夕方まで修行をした俺たちは、そろそろ帰ろうとなったのでギルドへと戻ってきた。扉を開けて中に入ると、それに気付いたシェリアが笑顔でこちらにやってくる。
「おかえり!!どうだった!?」
「うん!!サクラもすごく成長してるみたい!!」
笑顔で今日のことを報告しているウェンディ。それを聞いたシェリアの表情がすごく悪者の笑いになったのを俺は見逃さなかった。
「どうしたの?シェリア」
「なんですか?今の笑い」
何か悪いことを考えているのではと思った俺とサクラで疑問を投げ掛ける。すると少女は、ポケットから一枚の紙を取り出し俺たちの目の前に広げる。
「みんなでこの依頼に行くよ!!」
山賊退治の文字が書かれた依頼書。彼女が先にギルドに戻っていたのは、この依頼書を取りにいくためかな?でも、山賊退治なんてそんなにレアなものでもないし、彼女がワクワクしている理由がわからない。
「なんでそんなに嬉しそうなのよ」
「山賊退治ならこの間もしたじゃ〜ん」
同じようなことを考えたシャルルとセシリーがそれについて質問を問いかける。それを聞いたシェリアは待ってましたと言わんばかりにこの依頼についてのことを話してくれた。
「これね、S級クエストなの!!」
「「「「「S級クエスト!?」」」」」
通常の依頼よりも難しく、普通の魔導士では受けることのできない依頼。この依頼がそれってことで、シェリアは楽しみにしていてテンションが高いのか。
「オババ様にお願いしてみんなとなら行ってもいいって言われたの!!もちろん行くでしょ?」
断られるなど微塵も感じていないように見えるシェリアの目。まぁ、俺たちもやってみたい気持ちがあるから、断ることはしないけど・・・
「いきなりどうしたの?そんな依頼を持ってくるなんて・・・」
いつもならこんなにすごいクエストに行こうなんて言わないと思う。でも、今回に限ってこうして持ってきたのには何か理由があるはずだ。
「だってレオンに負けたくないもん!!このクエストを絶対成功させてみせるんだ!!」
理由を聞いて納得する。彼女はレオンのことを“愛”しているんだけど、ライバルとしても気になっている存在なんだろう。おまけに、ジュラさんが100年クエストの依頼に来た時にシェリアの心を傷つける発言をしていたから、それを覆したい気持ちもあるのか
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