暁 〜小説投稿サイト〜
聖闘士星矢 黄金の若き戦士達
591部分:第八十五話 八つの封印その二
[1/2]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話

第八十五話 八つの封印その二

「このブラックファングまで止められるとは」
「左様ですか」
「やはりアリエス。尋常な手強さではありません」
 また彼を認める言葉を出した。
「しかしです」
「しかし?」
「私の技はまだあります」
 それはまだあるというのである。
「それはまだです」
「まだだというのですか」
「そしてそれは貴方もですね」
 ムウにまた告げてきた。
「その通りですね」
「既に読んでおられましたか」
「そのクリスタルネットは護りの技」
 そのことを指摘してきた。
「切り札があるならばここでそれを引く筈です」
「だからだというのですか」
「そうです。貴方は切り札として攻撃用の技を持っておられます」
「それをですか」
「その通りですね」
 リーヴェはこのことを問うてきたのである。
「貴方にはその技がまだ」
「そしてそれは」
 ここでムウも返してきた。
「貴方もですね」
「それはもう読んでおられるのですか」
「はい、理由は貴方と同じです」
 こう真顔で返したのである。
「切り札として。そうですね」
「それは否定しません。私もまた」
「そうですか。やはり」
「ですがそれをここで出すのはです」
「されないというのですね」
「今はその時ではありません」
 こう述べて今それはしないのだった。
「今はです」
「ではこの戦いはですか」
「これで終わりとしましょう」
 こう言ってその小宇宙を収めるのであった。
「貴方との決着はまたの機会にです」
「そうですか。わかりました」
 そしてムウも己のその小宇宙を収めるのだった。二人は互いに矛を収める形となった。
「では。私もこれで」
「貴方らしい。私が闘う気をなくしたと見ると」
「私が闘うのはあくまで闘う気のある相手にだけです」
 微笑みを元に戻しての言葉であった。
「だからこそです」
「そうですね。どうやら貴方はまさに私が闘うのに相応しい方です」
「黄金聖闘士だからというだけではなくですね」
「そうです」
 まさにそうだというのであった。
「貴方だからです」
「そこまで言って下さるとは思っていませんでした」
 それを言われたムウの言葉である。
「私だからだとは」
「アリエス、貴方は私が倒します」
「では貴方も私が」
「私以外の誰にも倒されることを許しません」
 こうまで言ってみせた。
「いいですね。それでは」
「はい、ではまた」
「御会いしましょう」
 最後の言葉を残して姿を消すのであった。後には何も残ってはいなかった。戦場に残っていたのは聖闘士達だけである。ジュネ達がムウのところに駆け寄ってきた。
「ムウ様」
「御無事だったんですね」
「どうなるかって思いましたけれど」
「私は無事
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ