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とある3人のデート・ア・ライブ
第十章 仮想世界
第8-5話 一方通行と狂三と美九
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…」

と、一方通行の言葉を聞いて美九は捨てられた子犬のようにショボンとしていた。

少し言いすぎたか?と思ったが、だからといって自分が人が大勢いると分かっている場所に行くのもアホらしい。

また後で何か買ってやるか、と考えた時だった。

ピリリリ……と一方通行の携帯が突然鳴り出した。相手は……神無月だった。

とりあえず通話ボタンを押して携帯を耳の方へ持っていった。

一方「……」

神無月『もしもし一方通行君ですね?神無月です。少し聞きたいことが………ってあれ?聞こえてます?…………おーい』

面倒くさいから切ろうか、と思ったがここで切ればそれはそれで面倒なことになるなと考えた。主に琴里がメインで。

一方「…………なンのようだ?」

神無月『……良かった。通信障害かと思ってコンソールをいじりそうになりました…………あ、いじると言えば司令に最近弄られてなーー』

一方「切るぞ」

神無月『あーっ!!待ってください!待ってください!!用があって電話したんです勝手に切らないでお願いします!!』

と、耳元で鼓膜が破れそうな勢いで謝ってくるので本当に電話を切ってやろうかと思ったが、琴里が学校からフラクシナスを経由して命令してるかもしれない。それを無視するとなると非常に面倒だ。

一方「ったくよォ……さっさと要件を話せ」

神無月『……誘宵美九さんの好感度が下がってるんですが何か心当たりはありますか?』

心当たりしかない。

一方「……さァな」

一方通行には心当たりがあります。

神無月『そうですか……士道くんや上条君にも聞いてるんですが全くないそうで……』

一方「……」

神無月『お時間を取らせてしまい申し訳ありませんでした。では切りますね』

と神無月は少し焦り気味な様子で電話を一方的に切った。

一方「…………チッ」

本当に、厄介なことになった。

そんな事を考えながら一方通行は美九のチケットを手に取った。




ーーーー
ーーー
ーー




ライブ当日、武道館前にて。

一方「…………なンでこんなに人がいるンだよ」

武道館の正面門前には数万人という大勢の誘宵美九ファンがごった返していた。

辺りを見回すと、そこには普通のファッションでいる者もいれば誘宵美九のゴロが入ったハチマキやキャップ帽、パーカーやコートまで着ている人もいた。お前はどこの宗教の人なんだよ……。

しかしこうして見ると男だけでなく女のかなりの数がいるようだ。男女に好かれるアイドルとは珍しいものだ。

だが一方通行にとってこれらはどうでもいいことで。

一方「………マジで人多すぎだろ」

今は何とか人混みの外に避難しているが
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