第十章 仮想世界
第8-5話 一方通行と狂三と美九
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に平日だ。だが。
一方「誘うのは俺じゃなくてもいいだろォが」
美九「だって〜だーりんや他の皆さんは学校ですし、アイドル仲間もいるんですけどみんなレコーディングや撮影で来れなくて……流石に小さい四糸乃ちゃんをあそこに連れていくわけにはいかないですし……つまりあーくんしかいない訳ですよ!」
一方「…………なンで俺がそんな面倒なことを」
美九「折角チケットが取れたんですから来てくださいよぉ。私のライブチケットは中々とれないんですよ?」
そう言われてもな……と久々に一方通行は戸惑ってしまった。
美九は精霊の力を使って暴れてた時よりは大分マシになったものの男性不信は未だに克服出来てないのだ。
美九はアイドルをしている身分なのでファンは当然男性の方が多い。最近では少しずつ男性に対しても握手会をするようになってきたが、それでもやはり嫌悪感が生まれてしまうのも否定できない。
そんな美九が男性に対して心を許しているのは僅か三人。それが。
五河士道。
上条当麻。
一方通行。
この三人だ。
自分の心の闇に対して厳しい言葉を掛けながら、でも確かに心に訴えかけてきた一方通行。
事務所の嫌がらせにより偽のスキャンダルをでっち上げられ、ファン(だと思っていた人)に心無い言葉を掛けられた自分ととても境遇が似ていると思った上条当麻。
そして。
男が大の嫌いで、彼自身にも心無い言葉を浴びせ、彼の大事な仲間を操り敵にして追い詰めようとしてもなお自分のことを命懸けで救ってくれた五河士道。
精霊の一件もあり、誘宵美九はこの三人には一切の嫌悪感を抱くことも無くなった。
これは、以前の自分では考えられないことだった。
美九「ですからー来てくださいね?そもそもこうして人気アイドルと会話できること自体貴重なんですよぉ?」
そう。こうして男の人をライブに誘うことも。
一方「知るか。自分で人気アイドルとか言ってて恥ずかしくねェのか?」
美九「慣れれば余裕ですよぉ」
なんだろう。アイドルの闇を見た気がしたのは気のせいだろうか。
しかし、一方通行はライブはおろか好きな歌手さえいない。
たまにテレビで音楽番組をやっていてその時にチラッと見るくらいだが、その曲は知っているだけで歌手自体も好きにはなれない。
一方通行はどうもその辺が疎いので音楽など全く聴かないのだ。
一方「音楽には興味ねェよ」
美九「え〜!?じゃあこのチケットどうすればいいんですかぁ?」
一方「捨てればいいだろォが」
美九「勿体無くないですかぁ……?」
一方「じゃあオークションにでも出して売れよ。そのチケット欲しがってる奴なんざいくらでもいるだろォが」
美九「むぅ…
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