暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
真・魔人-ファウスト・ツヴァイ-part3/相反する力の奇跡
[9/11]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
られた状態のまま投げ飛ばされ、落下した。
「どうしたの?さっきまでの減らず口も叩けないのかしら?確か『二万年早いぜ!』…だったかし…ら!!!」
「ガハァ!!」
諦めることなく立ち上がろうとしているが、ファウスト・ツヴァイはそんな彼に反撃を許す気配がない。すかさず、彼の胸元を蹴り上げてさらに深く痛めつける。
「そろそろ…止めを刺してあげる。愚かな人間たちの住む星の土になることを喜びながら死になさい」
ファウスト・ツヴァイは両拳を胸の前にあわせ、黒い稲妻をスパークさせていく。最後の必殺の光線をゼロに浴びせ、今度こそ止めを刺すつもりなのだ。
だが、それに対してゼロはテクターギアを装備されて力を半減させられた上に光線技を封じられ、肉体的ダメージもかなり蓄積されていた。
彼自身の力だけでは、もはやどうしようもなかった。



「う、ウルトラマン…頼む!立ってくれ!!」
思わずギーシュが恐れを抱きながら声を洩らした。
ようやく避難が完了した街の人たちも、彼らを誘導したギーシュたちも、絶望を混じらせながら焦り始めていた。
このままではウルトラマンは殺されてしまう。そして次に牙を向けられるのは、間違いなく自分たちだ。
(無理をさせてでも、ゴモラを出すか?)
今のゼロに、倒れられるのは誰にとっても思わしくない。ジュリオも、自分の相棒に無理をさせてでもゼロを助けさせようと模索し始めていた。



「ウェザリー、様…」
自分の生みの親が、自分の想い人を今度こそ殺しにかかっている。
ウルトラマンゼロを…平賀サイトという人間を殺そうとしている。自分に対してそうだったように、トリステインへの復讐の糧とするために。
やめてくれ。想い人を傷つけていく自分の生みの親の姿に、そう意見したい気持ちが次第にハルナの心の中に強く湧き上がった。
「……!!」
…そうだ。あたしは確かにウェザリー様によって形となった人格だ。けどそれ以前に…
『あの女』の手によってこの世界に連れてこられた誘拐の被害者で、人形としてやりたくもない復讐劇の一端を担わされた者だ。
けどサイトは、闇に落ちた自分を助け出そうとしてくれていた。今も、地球で起きたことをこの世界でも繰り返さないために、ウルトラマンであることを受け入れて戦っている。
『もう一度、頑張ってみよう?今度は私とあなたで、一緒に…平賀君を助けよう!』
表の人格のハルナが再び闇のハルナに呼びかけてきた。
『平賀君の中に、平賀君自身とウルトラマンゼロさんの二人がいて、一つになって戦っているように、私とあなたが一つになれば…きっと平賀君を助けられると思うの!』
「………」
ずいぶんと漠然なことを言ってくれる。でも…そうだ。
私たちは二人で一人…だから同じ気持ちを抱え、互いにそれを理解している。
彼女は、
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ