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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
真・魔人-ファウスト・ツヴァイ-part3/相反する力の奇跡
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ちによるものか…!』
ゼロの中で、イラつくサイトと冷静なゼロの声が轟く。別に大きなダメージを受けるわけでもないが、本来避難しなければならないはずの街の人たちの一部が暴徒化してゼロに攻撃を仕掛け、それを街の人たちやギーシュたちが必死に食い止めようとしている。
「……このままではゼロはまずいな」
ジュリオはゼロの苦戦を見かね、やはりここは自分も出なければならないと見て、バトルナイザーを取り出す。今のゼロが全力を出せないのなら、自分が出るしかない。
前回だけでもファウストはハルナの体に残留していた頃から強大なパワーアップを施しており、ゴモラもリトラもそのときの戦闘ダメージがまだ回復できていない。迂闊に召喚してゼロの救援に向かわせたら、共倒れの可能性も否定できなかった。
ゼロの予想は当たっていたのだ。
(…サイト君から恨まれるかもしれないな)
自分も相棒たちの命がかかっている。たとえ仲間がピンチに陥っても、そんなかけがえのない相棒たちの命を差し出そうとする真似は、怪獣使い『レイオニクス』としてやりたくないことだった。
(悪いけどサイト君、今は自力で耐えてくれよ…)
できることは、暴徒化している人たちをなんとか避難させ、ゼロの勝利を願うことだけだった。
しかし一向に、暴徒化した街の人たちは静まる気配がない。ギーシュや、ゼロに攻撃を加えていない街の人たちが止めに入ったものの、まるでそれが火付けになったかのようにヒートアップしている。
その隙を突いて、ファウスト・ツヴァイは両掌の間に、まがまがしい闇のエネルギーの弾を凝縮させていく。
あの技は…やばい!!
「「死ね!ウルトラマン!」」
ちょうどファウスト・ツヴァイと街の人の一部の声が重なり、ファウスト・ツヴァイの手から闇の必殺光弾が放たれた。
かつてタルブ村での戦いでも、ゼロとネクサス、そしてレオを一度に大ダメージを与えた恐るべき技…〈ダーククラスター〉が発射された。
それも、ゼロだけを狙っただけじゃない。ラ・ロシェール中にそれが雨のように降り注いだ。街のあちこちが、最初のこの街での戦いの時よりもさらに破壊され、建物が吹き飛んでいく。当然逃げ遅れた街の人たちも巻き込まれ、散っていった。
「うわ…!」
当然それはゼロの近くにいる暴徒化した人々にも降り注いだ。本能的に彼らはギーシュたちへの抵抗を中断し、自らの身を覆い隠す。だが、それは無駄なことだ。人間の身であれらの攻撃を受けてしまえばひとたまりもない。それでも逃げる暇もなかった以上、そうするしかなかった。

……だが、彼らの身にダーククラスターが降り注ぐことはなかった。

「グアアアアアアアアアアアアア!!!!」
痛烈な叫び声が、街の人たちやギーシュたちUFZの面々の耳に届いた。彼らは思わず顔を上げると…。
「ガァ…グアアア!!
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