第3章:再会、繋がる絆
閑話7「闇の書・前」
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=out side=
「.......。」
...ふと、司は思い出す。闇の書事件と呼ばれた出来事の一部を。
“勝てない”と、心からそう思ってしまった、その戦いを。
「(....あの時も、“拒絶”したっけ....?)」
“拒絶”...それは、司が周りに行っている行為。
“自分はいてはいけない”。そう思って、皆の記憶から自身を拒絶させた。
「(....私は、幸せになる資格なんてない....。)」
暗く、暗い闇の中で、司は閉じこもるようにただそう思考していた。
―――闇の書事件、当時...
「どうして...!神夜...!」
「悪いな奏...。俺だって、引き下がれない!」
海鳴病院の屋上にて、複数の者達が睨み合っていた。
片や、管理局の一員として、闇の書の暴走を止めようとする者。
片や、優しき主のために意地でも闇の書を完成させようとする者とその協力者。
今にも戦いが始まりそうな雰囲気に、屋上は包まれていた。
「(もうすぐリーゼ姉妹が俺たちを拘束しようとする...!バインドの一つや二つぐらいなら回避や破壊が可能だから、そこから全員を助け出して...!)」
その中で、神夜はその後に起きる“原作”の流れを思い出し、どう行動するか考える。
...しかし、飽くまでこの世界は“原作”に似ただけの世界。
想像通りにはいかないのが常である。
「っ、なっ...!?」
神夜の驚愕の声に、全員がその方向を見る。
なんと、幾重ものバインドが集中的に神夜を拘束していたのだ。
「まさか...!」
すぐさま乱入者に気づいた司は、術者を探知する。
その間に、設置されていたらしきバインドにシグナムとフェイトが捕まる。
「見つけ...っ!」
司は術者である仮面の男を見つけると同時に、仕掛けられたリングバインドを躱す。
司の視線を見て、奏がそちらへ飛ぼうとするが...。
「甘い。」
「しまっ...!?」
飛び掛かってくるのを予想して設置されたバインドに捕らえられる。
「きゃぁっ!?」
「なっ!?くそっ...!」
「くっ...外れない...!」
司達がバインドの術者に気を取られている内に、もう一人の仮面の男がシャマルを不意打ちで倒し、ヴィータとなのはをバインドで捕える。
「後は貴様だけだ。」
「くっ...!」
全員がバインドに捕らえられ、魔力弾によって人質を取られる形になる。
唯一司だけが無事だったが、人質によって
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