第三十三話 最悪の教師その七
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「そうするわね」
「ああ、待ってるからな」
「そうしておいてね」
「ああ、しかしな」
「しかし?」
「多分な」
前置きを入れてだ、龍馬は優花に話した。
「二人でいたら友達同士とは思われないよな」
「カップルね」
「絶対にそう思われるよな」
「そうよね」
優花は龍馬のその言葉にくすりと笑って返した。
「やっぱり」
「御前どんな服で来るんだ?」
「スカートで行くわ」
優花は龍馬に服のことも答えた。
「最近スカート好きで」
「それじゃあ余計にだな」
「そうね、女の子に思われるわね」
「それは絶対だな」
避けられないとだ、龍馬も笑って言う。
「それこそ」
「そうよね」
「けれどな」
「それでもいいのね」
「祖父ちゃんに言われたんだよ」
尊敬するこの人物にというのだ。
「周りが変なことを言ったりしてもな」
「自分が、なのね」
「どう思うかが大事ってな」
「そうお祖父さんに言われたのね」
「カップルだの何だの笑って言う奴がいたらな」
ハウステンボスでの優花と龍馬を見て、というのだ。
「それは下らない奴だから」
「気にするな」
「そう言われてるからな」
「龍馬もなのね」
「ああ、気にしないさ」
こう優花に告げた。
「俺もな」
「そうなのね」
「俺達はな」
「ええ、友達同士よ」
「これまでもそうだったし」
「これからもね」
「あれだよな、性別が違ってもな」
そうなってしまったがというのだ。
「友達ってあるよな」
「そうよね」
「正直俺はな」
龍馬は優花に自分の考えを話した。
「御前は友達だよ」
「私もそう思うわ」
「恋人とかはな」
「思えないわよね」
「ずっと一緒だったからな」
それこそ物心ついた頃からだ。
「だからな」
「友達で」
「それ以外にはな」
「思えないわよね」
「今の御前の写真観たよ」
優花自身がメールで送ったものをだ。
「本当に女の子になったな」
「観ての通りね」
その写真をだ。
「変わったでしょ」
「雰囲気とかもな」
「もう全然ね」
「女の子だな」
その写真を観た龍馬の偽らざる感想だ。
「本当にそうなったな」
「そうなのよ」
「正直可愛いと思うさ」
龍馬は優花自身にこの感想を述べた。
「小柄で髪の毛もふわふわとしててな」
「顔立ちも変わった?」
「基本は変わってなくてもな」
それでもというのだ。
「やっぱり女の子の顔になったな」
「そうなのね」
「ああ、けれどな」
「それでもよね」
「正直俺の女の子の趣味とは違うからな」
だからだというのだ。
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