第四幕その十
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「ナターシャよ」
「ジョージっていうんだ」
「神宝だよ」
「名前はカルロスだよ」
「恵梨香っていうの」
五人はまずは名前を名乗ってそのうえでそれれの苗字もお話しました、そのお話をしてからそのうえででした。
皆にです、こう言いました。
「皆の名前は覚えたよ、じゃあこれからはそう呼ばせてもらって」
「それでよね」
「私も名乗らせてもらうよ」
こう言うのでした、その純白の羽根で赤い見事なトサカを持っている身体で。
「私はジョンというんだ」
「ジョンさんね」
「そう、この国で唯一ジョンという名前の王様かもね」
「そういえばジョンという名前の王様はいないわ」
ナターシャも気付きました。
「どういう訳か」
「イギリスがそうだからね」
「だからなのね」
「ジョンという名前は王様になる者には付けない」
「イギリスがそうだから」
「オズの国にも影響しているのだろうね」
「では貴方はどうしてその名前なの?」
ナターシャは王様にあらためて尋ねました。
「一体」
「それは私が最初王様になる予定じゃなかったからだよ」
「だからなの」
「普通の鶏として生きる予定だったからね」
鶏の王様ではなく、です。
「それでこの名前を付けられていたんだ」
「そうなのね」
「そしてね」
さらにお話する王様でした、お部屋には鶏達が並んでいますが兵隊さんもいれば立派に毛づくろいをした鶏達もいます、皆王様とビリーナの家族です。
「普通に育っていたんだ」
「このオズの国で」
「そうだったんだ、けれどね」
「私と会ってなのよ」
ビリーナも言ってきました。
「それが変わったのよ」
「二人で家庭を持ってね」
「その家族が増えるうちにね」
「国にまでなって」
そしてというのです。
「私も王様になったんだよ」
「そうした事情なのね」
「そうなんだ」
「だからジョンという名前でもいいのね」
「そうなんだ」
まさにというのです。
「私はね」
「最初は王様になる予定じゃなかったから」
「そうなんだ」
「私もね」
ビリーナも言います。
「女王になるなんて思わなかったわ」
「子供、家族の数が増えたからね」
キャプテンも言います。
「だからだね」
「そうよ、そうしたらね」
「国が出来るまでになって」
「私もね」
「女王になった」
「そうなのよ」
そうした事情だというのです。
「運命はわからないね」
「王様になるとは思わなかったのに」
「なったから」
「そもそも私がオズの国に来たことも」
このことからお話したビリーナでした。
「想像もしていなかったことだし」
「それを言ったら皆だよ」
キャプテンはこう言いました、ここで。
「オズの国に来て住むなんてね」
「
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