第四幕その九
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「朝も中華でね」
「お昼もですね」
「それになりますね」
「そうよ」
こうキャプテンや五人にお話します。
「楽しみにしおいてね」
「飲茶もいいね」
キャプテンはそのお料理の形式についても笑顔で応えます。
「あれも」
「だからね」
「それでだね」
「飲茶にしましょう、お昼は」
「蒸し餃子や焼売に」
「麺類も出してね」
これも忘れてはいけないというのです。
「皆で楽しみましょう」
「そのお昼の前によ」
また言うビリーナでした。
「夫に会ってね」
「わかってるわ、それじゃあ」
「今からね」
皆も応えてです、そのうえで。
ビリーナの案内を受けて王宮の奥に奥にと進んでいきます、そして一番奥の王の間に着くと鶏の足で十段上にある玉座にです。
白い鶏が蹲る様にして座っています、頭には立派な赤いトサカが王冠みたいにあります。その鶏がです。
ビリーナを見るとすぐに立ち上がって言ってきました。
「おお、よく帰って来てくれた」
「只今、あなた」
ビリーナはその鶏に笑顔で応えました。
「戻って来たわ」
「それは何よりだ」
「暫くエメラルドの都にいたけれどね」
「これからはだな」
「また暫くね」
「この国にいてくれるか」
「そうさせてもらっていいかしら」
こう尋ねるのでした。
「あなたは」
「勿論だよ、君がいないとね」
白い鶏はビリーナにすぐに答えました。
「私は今一つ調子が出ないからね」
「私と一緒にいて」
「そう、君が作ってくれた御飯を食べて」
そしてというのです。
「一緒に藁の上で休まないとね」
「辛いのね」
「そうだよ」
まさにというのです。
「君がいない間ね」
「御免なさいね、王宮の皆とも付き合いがあるから」
「君は王宮にもいないといけない」
「この国もだけれど」
女王としてというのです。
「そうだけれどね」
「しかし今回はだね」
「暫くここにいてだね」
「女王、皆のお母さんとしてね」
「いてくれるんだね」
「あなたの妻としてもね」
「有り難い、では早速政治をしよう」
そしてです、ご主人はです。
皆にお顔を向けてです、こう言いました。
「トロット王女にキャプテンさん、二匹の猫は知っているけれど」
「五人の子供達はよね」
「お話は聞いてるよ」
ご主人、鶏達の王様はというのです。
「オズの国の名誉市民だね」
「その五人よ、皆のお友達よ」
「そうだね、宜しく」
王様は五人に挨拶をしました。
「私がこの国の王でビリーなの夫だよ」
「宜しくね」
五人も笑顔で、です。王様に応えます。
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