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世界をめぐる、銀白の翼
第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
恋姫†無双 〜翼人と恋姫と〜
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だよいきなり。それに・・・・当たってるぞ」

「ふふ、当てている、と言ったらどうします?」

「え?なんだなんだ?
 おい、なんで顔赤いんだ。まさか・・・・・・・勘弁してくれ・・・・・」


「わかりましたかな?どうやら私はあなたを大切に想ってしまったようですぞ?」


事実上の告白だった。

蒔風舜、世界をめぐり始めていろいろあったが、今だに心は年齢19歳。
生まれて初めての告白だった。


そこで蒔風が返した言葉は・・・・・


「やめておけ」


これだった。
いままで人の想いを尊重してきて、それを守った男が、それをやめろと言った。


蒔風が立ち上がり、星に背を向ける。


「なぜですかな?」


「言っただろう。
 オレはまともなもんじゃない。そんなオレを好む奴なんなんてのも、まともじゃない。

 変な奴って意味じゃなく、存在が、だ。星は・・・違うだろ?」


「だが・・・・・それでも!」


星が立ちあがって蒔風に向く。
そんな彼女に蒔風はさらに追い打ちをかけた。


「それに俺には恋愛感情がわからない」

「え?」


「いや、それが何なのかとか、素晴らしいものだとかは理解している。

 ・・・・・オレはみんなが好きだ。もちろん、お前もな、星。だけどそこから先がわからないんだ。一体どこからが恋愛感情なのか、どこまでが人間的に好きなのか、わからない・・・・・・
 オレの人類愛はデカ過ぎる。オレが、人間じゃないからかな。翼人と言う意味ではなく、異端、という意味でだ。

 そんな男のそばにいて、一体何が幸せだろうか?
 たとえどれだけ愛してくれても、オレはその人一人に注ぐ愛情を持っていない。
 人としての好意なら、いくらでもいい。

 だが男女としての好意を向けられてオレは・・・・・・・自分に自信がない」



「そんな・・・・だったら・・・・」


「そんな奴を好きになる?それじゃ不幸になるだけだ。いくらお前が好きだと言っても、オレが好きなのは世界のすべて。その中にお前がいるだけなんだからな」

「それでも・・・・あなたのッ!!!」


そして星が蒔風に駆け寄ろうとした瞬間。


「我、この世界より異端とされた『人間』・・・・・・」


蒔風がそれを呟く。
瞬間、星は何か得体のしれない物を知覚した気がした。


「う、うわっ・・・・・」

「・・・・・・・」


それを首だけひねって見た蒔風は、少しだけ悲しそうな、残念そうな顔をして、その場を去ろうとし・・・・・・



足を止めた。



「どうした?酒でも染みたか?」



ぽたり、ぽたりと



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