暁 〜小説投稿サイト〜
提督はBarにいる。
夏じゃないよ、秋なのよ
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で銀杏切り。ビニール袋に入れて塩を2つまみ位。よく揉み込んで、15分位放置。そろそろ豆腐の水切りが終わっただろうから、一品目を仕上げますか。

 水切りが終わった豆腐に大葉を加えて、そこにごま油を小さじ1、塩を小さじ1/4、砂糖を1つまみ。全部入ったら豆腐を崩しながら混ぜる。これで完成。

「ハイよ、『豆腐のしそ和え』。……にしても、夕立も酒が飲めるようになったのか。」

 豆腐のしそ和えを小鉢に盛ってやりながら、夕立に話しかける。早々に水を飲み干した夕立は神通に上善を注いでもらい、チビリチビリと嘗めるように飲んでいる。

「提督にカクテルを作っていただいて以来、お酒の美味しさに目覚めたみたいですよ?ねぇ、夕立ちゃん。」

「うん、鳳翔さんのお店とかで霧島さんとか武蔵さんにご馳走してもらったりしてたよ。でも、日本酒は初めてっぽい!」

 あぁ、俺のせいなのかよ。またウチに呑兵衛が増えてしまう……orzはぁ。まぁいいや、大根もそろそろ良いだろう。

……よしよし、水もしっかり出てきてるね。水をしっかり切ったら、そこに醤油大さじ1、ごま油とおろし生姜を少々。これで再び揉み込んで、更に5分置く。ピリ辛が好みなら、ここに粉唐辛子とかをプラスすると良いだろう。5分経てば完成だ。

「ハイ、『大根の中華風浅漬け』。これでもかじって鰻を待っててな。」

 皮付きのお陰でガリッ、ボリッとワイルドな歯応えが特徴の浅漬けをかじりながら上善を一口。中華風の漬け物が合うのかと思われるかも知れないが、これが意外と合うんだよ。
昔から鰻屋は急かすな、新香をかじれって言葉があったりする。鰻は注文を受けてから捌いて焼くから、美味い鰻が食いたければ急かさずに漬け物や小鉢をつついて酒を飲んで待て、という事だ。さぁて、あんまり待たせちゃ申し訳無いしそろそろ取りかかるとしますかねぇ。
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