第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#31
ETERNAL PUNISHMENTV〜Distortion Despair〜
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。
存在力を一挙に集束し変質させた炎、
キレ鋭く放たれる大爪の殺傷力はスター・プラチナにも匹敵する。
些 か理不尽な気がしないでもないがこれがフレイムヘイズという存在、
近・中・遠距離の攻防をバランス良くこなす、
それが “弔詞の詠み手” マージョリー・ドーという女性。
封絶に囲まれた雲の上、三連になって空間を断裂する蒼き大爪
徒は無論王クラスでも直撃すれば滅びは免れない恐怖の一閃。
過去に葬られた者数多、常 用 技であるが故に
美女の焔儀の中でも屈指の練度を誇るモノであるが、
その脅威に晒らされた衛星はまたしても着撃の遙か先でフワリと
舞い上がり、後に残る余波の火走りの上を嘲笑うように飛行した。
「こ、の――ッ!」
他者の為に私情を律する術を獲得したとはいえムカつくものはやはりムカつく。
何より自慢の焔儀を空回りさせられるコトなど
優れた “自在師” ほど我慢のならない処。
「く・た・ば・れええええええええええええええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ――――――――――――――――ッッッッッッッッッ!!!!!!!!!」
怒号と共にやたらめったら大爪を繰り出すマージョリー、
技が躰に染み着いているので雑にはなっていないが
それでも翻弄されている事実は変わらず。
此処に至って気づく事実(最初のESの時点で考慮はしていた)
前戦のスタンド、『黄 の 節 制』 が呼び水となって行きつく解答。
「降りますッ! ミス・マージョリー!!」
スタンドに振り子ような反動をつけ、滑空に引っ張られる本体を利用して
マージョリーを腰抱きにする花京院。
柔らかいとか温かいとか、ましてや抱きつき運が向上している等と
愚劣極まる事を考える余地などない急速降下。
「ちょっとノリアキ! なんでッ!」
狙った獲物は絶対仕留めるという矜持の元
抗議の声上げる蒼炎の美女に、
「無駄ですッ! どんな攻撃でも、あのスタンドには命中たりませんッ!」
翡翠の美男子が確固足る口調で言った。
二人を呑み込む直下の雲海。
質量のない衝突の後、氷の微粒子をきめ細かな肌に受けながら
花京院は有無を云わさぬ口調で告げる。
相手の反論や意向を伺っている余裕はない。
「 “気流” です!
あのスタンドは、気流を 「探知」 して攻撃を躱しているんです!
どんな強力なパワーもスピードも、
地上にいる限り 「空気」 からは逃れられません!
だからこちらが必死になるだけ却って逆効果、
「風圧」 が強くなり避けやすくなるだけです!」
一方的に捲し立てられる言葉にマルコシアスが何か言いかけるが、
マージョリーの膝が入って革表紙
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