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銀河英雄伝説〜新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)
第二百十七話 内乱終結後(その1)
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ーがフェザーンに居るという証明にはなるかもしれないが本末転倒だ、混乱は避けたいのに奴がフェザーンに居る事を証明するために混乱を誘発させるとは……。どうにも馬鹿げた話だ。
「小火のつもりが大火事になるかもしれんの」
リヒテンラーデ侯が顔を顰めた。全く同感だ、大火事は困る。
「……同盟に伝えましょう。捕虜をフェザーンに追放する、ルビンスキーが接触する可能性がある、そこを捕らえよと」
「なるほど、同盟に協力していると思わせるのじゃな」
「はい」
「ならば彼らの中に協力者を作るのじゃな。一人ではいかんぞ、少なくとも二人、なんなら全員でも構わぬ」
そう言うとリヒテンラーデ侯は悪人面で笑いを浮かべた。やれやれだ、この爺様を相手にする同盟の連中が可哀想に思えてきたよ。ようやくオーディンに帰ってきた実感が湧いてきた。
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