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普通だった少年の憑依&転移転生物語
【ハリー・ポッター】編
175 ≪嘆きのマートル≫
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うして俺まで…」

「良いじゃないここには誰も来ないもの」

「まぁまぁ、ロンの知識も役立つかもしれないからね」

「ぬぅ…」

俺を女子トイレに押し込んでおきながら開き直るハーマイオニーには色々ともの申したいところはあるが、アニーの云う事も納得出来なくもない──どころか、実際その通りなので言葉に詰まる。……その時、トイレの奥の方から声が聞こえてくる。

<……貴方たち、何しに来たの…? ……ってハーマイオニーじゃない>

「ハァイ、マートル。ご機嫌は如何かしら? 今日はマートルに聞きたい事があって来たの」

<ふーん、でもそれだけならそこの赤毛君を連れてくる必要はなかったんじゃないの?>

「初めましてだな、えっと──ミス・ウォーレンで良かったかな? 俺はロン・ウィーズリーだ」

<あら、私のファミリーネームを知ってるのね。≪めそめそマートル≫や≪嘆きのマートル≫以外で呼ばれたのは──それもミス≠ネんて言われたのも久し振りよ>

久々にファミリーで──それも敬称つきで呼ばれたのが嬉しかったのか、(かんばせ)に──判りにくいが喜色を浮かべながらすす、と寄ってくるマートルをあしらっていると、俺達三人の仲で一番マートルと親交が深いハーマイオニーが話を進める。

「あのね、今日はマートルにはマートルが死んだ日の事について()きに来たの」

<……私が死んだ日の事…? ……良いわよ、今日はいい気分だから教えてあげる>

マートルは思い出すように語っていく。

<そうね、あの日の事は今でも思い出せるわ──あの日はオリーブ・ホーンビーに眼鏡の事でからかわれてここで泣いていてね、そしたらね、男子が入ってきたの! するとその手洗い台のところで、変な言葉──掠れた声で何かと話しているようだったわ。……まぁ男子だったからカチンときて個室から出て、その男子怒鳴ろうとしたら──死んじゃったの>

「話してくれてありがとう、マートル。……ロン、アニー、きっとここの手洗い台が秘密の部屋≠ヨの入り口なのよ──ほら見てここに蛇の装飾があるわ」

ハーマイオニーに示唆(しさ)れた蛇口には確かに蛇の装飾があった。

「ねぇ、マートル最近ここに誰か来てた? もし来てたならその人の特徴を教えて」

<私が知る限りは誰も来てないわ。……あ、でもちょうど──ロン、貴方みたいな赤い髪が落ちているのは何度か見たわ。……その髪は長かったけどね>

「秘密の部屋≠ェ開かれたのは今年から…。ロンみたいな赤毛…。長髪…」

そこでアニーのぶつぶつとした呟きが聞こえるそして──

「ジニー」

この日を以て、俺達の継承者£Tしの議論は一旦終了した。

SIDE END
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