暁 〜小説投稿サイト〜
普通だった少年の憑依&転移転生物語
【ハリー・ポッター】編
168 セストラル
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そんな状況になったら、父さんとルシウス・マルフォイの関係性を(かんが)みるに、ルシウス・マルフォイは喜んで突っついてくるだろう。

高速に乗る直前、急いでジニーの日記≠【隠れ穴】へと取りに帰る事になり──やっと皆の荷物は完璧となったが、時間はすでに(いた)逼迫(ひっぱく)している。

……父さんは時計と母さんを交互に見ては…

「なぁ、モリー母さん。……ここらでちょっとした提案が有るのだが…」

「アーサー、飛ばしちゃだめよ」

「雲の上に出るまではこの透明になれるボタン──透明ブースター≠使う。空路を往けば10分もあれば到着する。……大丈夫、マグルは気付かないさ」

母さんもこのままでは間に合わないを気付いているのか、(やが)て父さんの説得に折れた。……フォード・アングリアが空中を舞う事になる数分前の事だった。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

フォード・アングリアが空中に上がってから十分程度で【キングズ・クロス駅】に到着した。……大体善意で動いてくれているドビーには悪いが、柵への仕掛けはドライグの能力で透り#イけさせてもらった。

先に柵を越えたフレッドとジョージは、とっくにリー・ジョーダンと合流していることだろう。

「……あー、空席は見当たらないな」

「だね…」

「ごめんなさい、私が日記≠無理に取りに帰ったりしなければ」

「それは言いっこ無しだよ、ジニー」

「……後から母さんにふくろう便で送ってもらう>氛氓サんな、簡単な選択肢も思い浮かばなかった俺達も同罪だよ」

落ち込むジニーを、アニーと俺で何とか励ます。……時間が時間だったので、一通り見た感じ──列車の(コンパートメント)には空きが無くて途方に暮れているのが現状だ。

(……この気配は…)

ここまできて今から散り散りになるのもアレだったのもあり、どうにか三人分入れてくれそうなコンパートメントを探す為に列車内を練り歩いていると、ふと、覚えのある気配が在る<Rンパートメントの前に辿り着く。

中から感じられる気配は2つ=B……それらの気配は俺のイタイ思い込みでなければ、友好的な人間だ。

「「……?」」

アニーとジニーはいきなりコンパートメントの前で立ち止まる俺を(いぶか)るが気にせずノック。

――「どうぞ」

「……そういうことか」

コンパートメントの中から聞こえた声にアニーも覚えがあったのか、ぽつり、と溢す。……コンパートメントと通路を区切っているドアを開ければ、そこには覚えのある人物──ハーマイオニー・グレンジャーとネビル・ロングボトムが居た。

「アニー、ロン──」

「ロン、アニー──」


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