【ハリー・ポッター】編
165 夏休み
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恐ろしい罠が仕掛けられている」
(そういう事か…)
今のドビーからの忠言で、ドビーが皆からの手紙を止めていたのだと直感する。
……恨み言の1つ2つ3つ4つ5つを投げ付けたいが、今は階下ではメイソン某に対して歓待ホームパーティ(笑)が開かれている。……メイソン某はおじさんの会社の大事な取引相手らしく──ボクが何かをやらかしたら、どうなるかなんて火を見るより明らかだ。
「いや、普通に断るよ」
「それはなりません! アニー・ポッターは安全なところに居るべきです!」
――ドンっ!!
どうやらドビーが煩すぎたらしく、ドアが強く叩かれる。……ホグワーツにどうしても行きたいボク∞ボクをホグワーツにどうしても行かせたくないドビー>氛泄ス行線になるのを悟ったボクは、ドビーの忠言を悉く無視する事を決めた。
………。
……。
…。
「ぅわぁ〜お…」
ドビーの忠告を無視しながら課題に耽る事数十分。バーノンおじさんに腕を取られてリビングへと降りてみれば、散乱したホイップクリーム、とホイップクリームを頭の先から被ったメイソン某と思わしき人──有り体云わば、そこには惨状が広がっていた。
この状況を何とかしろ≠ニ、その場に居るボク以外の皆が目で語りかけてくる。
(考え≠チてこれなの、ドビー)
―アニー・ポッターがそんな態度≠なさるのなら、ドビーめにも考えがあります―
ぶっちゃけこの惨状はボクの危機管理能力の欠如が招いた帰結である。……ドビーの忠告≠フ本気度を感じながら現状≠ノついての情報を集める。
(……まずは、魔法を使っても大丈夫なのはホントみたいだね)
バーノンおじさんから話を聞くに、デザートに用意しておいたペチュニアおばさん特製ホイップクリームとスミレの砂糖漬けが勝手動き、メイソン某に直撃したらしい。
ロン伝いにマクゴナガル先生から軽く聞いていた事なのだが、未成年の魔法使いがホグワーツの外で魔法使えば即魔法省から通達が来るらしい──が、それも来た様子もない。
とりあえず、それは“デスペルリング”の効能なのだと納得して──ならびに、ボクはこの状況下では魔法を使いたい放題なのだと認識する。
……その後は惜し気も無く魔法を使い、その惨状を処理に掛かった。……いつの間にか消えていたドビーに首を傾げながら。
SIDE END
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