ガンダムW
1534話
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が握られているのだから、当然だろう。
模擬戦ということで、刃には布が巻いてあるが……正直なところ、物干し竿の刀としての能力を考えると布を巻いた程度で刃が鈍ったりはしないんだけどな。
ましてや、その物干し竿を握るのは半サーヴァントの綾子なのだから、寧ろこれは色々と向こうが可哀相になってしまっても仕方がないだろう。
そうして綾子と軍人が運動場の中央で向かい合う。
綾子と向かい合っているのは、ノベンタやセプテムと会談した時に護衛をしていた者の1人だ。
まぁ、当然護衛というのは精鋭が集められているのだろうから、その中で腕が立つ者が選ばれるのは当然と言うべきなのだろう。
こっちが銃器を使用してもいいと言ったからか、相手はサブマシンガンを手にしている。
腰には拳銃やナイフの鞘があり、明らかに本気でこっちを倒そうと思っている様子が見て窺える。
「アクセル、お前は本気か? あのような長い剣……いや、刀か? それを持たせて傭兵をやらせるなどと」
俺の近くまでやって来たセプテムが、怒るというよりは呆れたように告げてくる。
その周囲にいる軍人達も同様に、俺の方へと呆れの視線を向けていた。
「心配するな。綾子はMSの操縦こそ最近習い始めたばかりだが、生身の戦いは強い。それこそ、この基地の全員で襲い掛かっても綾子が勝つだろうと確信出来る程にな」
「ほう。……随分と自信があるらしいな」
俺の言葉に機嫌を損ねたのだろう。セプテムは数秒前の呆れの表情から、苛立ちへと代わった視線を向けてくる。
「アクセル、あまり挑発しない方がいいわよ?」
凛が小さく俺の耳元で囁くが、そんな行為もセプテムにとっては面白くなかったのだろう。小さく鼻を鳴らして口を開く。
「軍の高官の護衛というのは、エリート中のエリートだ。お前達の方こそ、甘く見てるんじゃないだろうな?」
「エリート? ……スペシャルズよりもか?」
その言葉に、セプテムは苛立たしげに舌打ちをする。
痛いところを突かれた……といったところか。
まぁ、兵士の数はともかく、質では連合軍がスペシャルズに敵う事はない。
いや、中にはスペシャルズに負けないだけの兵士もいるのかもしれないが、どうしたってそれは少数派だ。
「さて、ご託はいい。まずは始めようか。そうすれば、俺の言ってる少数精鋭という言葉が決して出鱈目ではないと……いや、寧ろ謙遜だというのが分かるだろうからな」
「いいだろう。だが、それだけの口を叩いたんだ。それを忘れるなよ?」
苦々しげな表情を浮かべたセプテムが、審判をしている兵士に視線を向ける。
綾子の相手をするのが連合軍の兵士で、審判も連合軍の兵士。
普通に考えればイカサマの類をされても仕方がない。
もっとも、この場
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