ガンダムW
1534話
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中に凛が入るのも事実だ。
凛はそれなりに身体を鍛えてはいるし、八極拳を修めてはいる。
しかし、それでも凛の強さは魔術あってこそのものだ。
魔術があれば、この世界の軍人を相手にしても全く問題なく勝てるだろうが、魔術がない状況で実力がどこまで発揮出来るか……そうなれば、下手をすれば凛が負けるという事も有り得る。
「大丈夫よ。連合軍の軍人は、MS重視で生身の戦いには殆ど慣れていない。私でも十分に勝てるわ。綾子なら、それこそ100人を相手にしても問題ないでしょうね」
「……凛」
綾子が凛にジト目を向ける。
セプテムの前で堂々と今の言葉を口にしているのだから、どう考えても挑発以外のなにものでもないだろう。
そしてセプテムは、あっさりとその挑発に乗る。
「いいだろう。少数精鋭と言っているのだから、当然強いのだろう。生身での模擬戦を行わせてみよう。……構いませんか、ノベンタ元帥?」
「……構わんのだな?」
セプテムの言葉に、ノベンタが俺の方へと視線を向けて尋ねてくる。
それに対し、俺は改めて凛と綾子へと視線を向ける。
綾子はともかく、凛までもが頷いているのを見れば、俺もそれ以上は止めようがない。
「分かった。それで構わない。それで生身での戦いという事だったが、武器は使ってもいいのか?」
「武器? ふむ、それでは軍人であるこちらが有利になるが……それでも構わないのか?」
訝しげなセプテムの言葉。
生身での戦いという事で、恐らく素手の戦いを考えていたのだろう。
格闘での戦いといった感じか。
「そっちは勿論銃やナイフといった物を使っても構わない。こっちも武器は用意するからな」
「……分かった、ゴム弾を用意しよう。ナイフの方も模擬戦用の物があるからそれを用意する。だが……忘れるなよ? この申し出はそちらからしてきたものだ。ゴム弾であっても、当たれば相応の痛みを伴う」
そう告げるセプテムは、綾子と凛に視線を向けている。
……もしかしてセプテムって、以外に紳士的なのか?
「だ、そうだが? どうする?」
「問題ないよ。寧ろ、こっちが大分手加減をする必要があるだろうしね」
綾子の自信に満ちた声。
それを聞いたセプテムの頬が一瞬ヒクリと動くが、それでもこれ以上何も言う様子はない。……もしかして単純に凛や綾子が好みの女だからそこまで強硬な態度を取るって訳じゃないのか?
ともあれ、俺にとっても予想外な展開ではあったが、生身での模擬戦が行われる事になるのだった。
模擬戦をやるということで、運動場へと場所を移した俺達。
そんな俺達の姿を見て、周囲の軍人達が驚いている。
……正確には俺達じゃなくて綾子、だが。
何しろ、綾子の手には物干し竿
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