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レインボークラウン
第三百八十七話

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                第三百八十七話  汗をかいて
 春奈は魔法でも汗をかいた、その汗はかなりのものであり魔法の勉強を終わった時にはもう身体中が濡れた様だった。
 それでだ、家に帰ると母に言われたのだった。
「お風呂入りなさい」
「すぐに?」
「そんなに汗かいてるから」
 だからと言う母だった。
「すぐに入りなさい」
「お風呂今空いてるの?」
「さっきお父さんが入ったわ」
 そしてというのだ。
「もう上がったわ」
「お兄ちゃんは?」
「最初に入ったから」
 既にというのだ。
「次は貴女よ」
「じゃあ」
「そう、女の子だから」
 母は春奈にこうも言った。
「奇麗にして身体を温めなさい」
「身体もなの」
「女の子は身体を冷やしたらいけないの」
「将来赤ちゃんを産むからよね」
「ええ、そうよ」
 それが為というのだ。
「だからいつもね」
「お風呂に入って」
「毎日一回はね」
 母が春奈にいつも言っていることの一つだ。
「入りなさい、いいわね」
「わかったわ、それじゃあ」
「奇麗になってきなさい」
 そして身体を温めろというのだ、そして春奈もだ。
 うきうきとして風呂場に向かう、脱衣室に入って法衣を脱いで風呂場に入るが使い魔達がここで主に言った。
「ご主人様はお風呂お好きですね」
「大好きですね」 
「うん、そうなの」
 母に言われて入ったがとだ、春奈は笑顔で応えた。
「お風呂大好きよ」
「じゃあお風呂に入って」
「そうして」
「ええ、入るわ」
 実際にというのだ。
「そしてね」
「清潔になってですね」
「そのうえで身体も温める」
「そうされますか」
「そうなるわ」
 今からとだ、春奈は二匹の使い魔達に笑顔で応えて風呂に入るのだった。それは彼女のもう一つの楽しみだった。


第三百八十七話   完


                        2016・10・22
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