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遊戯王GX〜鉄砲水の四方山話〜
ターン61 墓場の騎士と最速の玩具
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ぐらいは立ててやろう」
「物騒な話だな、オイ。なんで昔の仲間と潰しあわなきゃいけねえんだ」
「嫌なら覇王軍に来い。覇王様も、お前の帰還とあらばお喜びになられるだろう」
「交渉決裂だな。なんだかわからねえが、そんなポッと出の野郎なんぞの下にいられるかよ」

 2人の二の腕に闇が纏いつき、それが晴れた時その箇所にはデュエルディスクらしい装置が装着されていた。じりじりとスペースを確保するため横に移動しながら、ケルトが密かに僕に向かってアイコンタクトを送る。感謝の気持ちを込めて小さく頷き、ラチナの目に留まらないようにゆっくりと起き上る。いざという時には逃げろ、そう言いたいのだろう。

「準備はいいな?」
「お前こそな」

「「デュエル!」」

「先攻は俺だ。カードを3枚セットして、闇の誘惑を発動。デッキからカードを2枚引く」

 闇の誘惑、本当に便利なカードだ。2枚引いた後で闇属性を除外すればいいから、まずデメリット効果が適用されることなんて……。

「手札に闇属性モンスターがあればそれを除外するんだがな。あいにく俺の手札はトラップだけだ、これをすべて捨てとくぜ」

 なんと、デメリット効果が発動されてしまった。手札に除外できる闇属性が存在しない場合、全てのカードは墓地へ捨てられる。不敵に笑いながら手札3枚をまとめて墓地へ送り込むケルトにまさか手札事故か、とこっちが生きた心地がしなかったが、ケルトの調子にはまるで焦りや緊張がみられない。

「手札も使い切ったな。ターンエンドだ」
「ならばこちらから行くぞ、ドロー。手札のSR(スピードロイド)ベイゴマックスは、自分フィールドにモンスターが存在しない時に特殊召喚できる」

 いくつものコマが連なりあったようなモンスターが、それぞれ高速回転しながらそれ自体1つの生き物のように現れる。

 SRベイゴマックス 攻1200

「さらにベイゴマックスが場に出た時、デッキから別のSRを1枚手札に加えることができる。SRバンブー・ホースをサーチし通常召喚、効果により手札から別のSRを特殊召喚できる。出でよ、タケトンボーグ」

 SRバンブー・ホース 攻1100
 SRタケトンボーグ 攻600

 ベイゴマの隣に竹とんぼと竹馬が並ぶ。なんだこの展開力。

「タケトンボーグの効果発動。このカードをリリースし、デッキからSRのチューナー1体を特殊召喚する。ただしこの効果を使用するならば、このターン風属性以外のモンスターが出せなくなる制約を受けるがな。電々大公を特殊召喚する」

 竹とんぼ型モンスターが空中で展開し人型のロボットになったかと思うと、その姿が消えて雷マークの電々太鼓を手にした人型モンスターが特殊召喚される。

 SR電々大公 攻1000

「ちん
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