第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
番外編 〜BAN☆GAI〜
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かわからない。
話は戦いのときに矢車がしていた気がするがあんな状況では聞き取れなかったのだ。
しかし今さら聞くのもなんだかな〜〜と言った感じだし、聞き出そうとしたら「いいからいいから」と流されてしまった。
加賀美はいないし、天道もさぁ?と言った感じだ。
「で、あんたはあれだけの地獄を知って今も光の中で生きている」
「俺たちは闇に堕ちた地獄の住人だ。だけどアニキがアニキと慕うあんたなら光に迎える方法を知っているはずだ!!」
「「教えてくれ、大兄貴!!」」
え?なんなのこの人たち?
とも思ったが、蒔風は話を始めた。
「地獄・・・・ね。確かに知ってるな・・・・・」
「そうか・・・・・」
「俺の世界が壊れたんだ。目の前で友人が叩きのめされた。何度も死を見た。二度もある世界に負け、絶望しかけた」
「それでもあんたが踏ん張っているのは・・・・なぜだ?」
「・・・・いるからだよ」
「誰が?」
「自分を信じてくれている人が、な。そしてその皆とまた会いたい、笑い合いたい・・・たったそれだけの想いが、オレを頑張らせてくれるんだよ。一人で回る世界の旅だが、一人で戦うことはないしな」
「誰か・・・・か」
「俺たちには・・・・」
「となりを見ろ。その相手はちゃんといるだろ?
それに地獄のままでもいいじゃねえか。仲間がいるなら、そのために力を振るえ。その行動は素晴らしいことだ。その際に使われる力なんか関係なく、な」
矢車と影山がお互いを見あう。
そして何かに気付いたように言った。
「相棒、勝手に死のうとするなよ?」
「兄貴も、俺たちは兄弟だからな!!」
「ふ」
ガシッ!!と二人が熱い握手を交わす。
「一件落着・・・・だな」
「蒔風、これはなんだ?」
と、そこに天道が顔を出す。
その手には何かが乗った皿がある。
「んあ?ああそれ?オレの生活セットに入っていた料理だよ」
「どうした天道?・・・・そ、その料理は!!!」
「知っているのか兄貴!?」
「あ、アワビの塩釜蒸しだ・・・・・!!!!」
「え?」
「そうだ、しかも素晴らしい。見ろ、この肝は全く傷ついていない。それでいて鮮度は最高とみた・・・・・時間をかけずに素早く肝を取り出した証拠だ。
さらに塩の量、焼く温度、時間、総てをとって完璧だ・・・・・
ただ惜しむらくは素材だな。
最高級の物ならばさらに味が出ただろう」
「ってことはそれ、作り手の方は完璧ってことか?」
「ああ・・・・少なくともこれに関しては文句はないな。基本に忠実だ。教本に乗せたいぐらいだ」
「そんなに・
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