彼の戦を伝える者達 〜小さいおじさんシリーズ14
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う哺乳類かどうかすら疑わしい容姿にされて。あの目とか完全に複眼でしたよ?作者は諸葛一族丸ごと嫌いなんでしょうかね。諸葛均まで話が続いてたらもう…あれですよ。ロボとかになってますよ絶対。戦国BASARAの本田忠勝ロボみたいな感じで」
豪勢が酒を吹いて噎せた。
「ちょ、待て、アルコールがき、気管…ヴえっほっ」
「陳宮も実際…普通過ぎて乱世の価値観についていけなかった程の普通人なのに呂布の巻き添えで『東北の珍しい妖怪』みたいなキャラにされて。あのひと後世に至っても何かと呂布の巻き添えを食らい続けますねぇ。誰か彼の涙を止めてみせよ」
二人が一斉に笑いながら崩れ落ちた。…何だかんだ云ってこいつ読み込んでんじゃねぇか。
「…後世の人々が私たちをどう伝承しようが、大して興味はないのです」
笑い過ぎでぐったりしている豪勢と端正をよそに、白頭巾は白い月を見上げて呟いた。
「卿はそれでよかろうよ。演義は蜀寄りだからな。卿の如き陰険頭巾すら『高潔な天才軍師』などと持ち上げられて。初めて読んだ時、思わず書を叩きつけたわ」
…やめろよー、俺の本を乱暴に扱うのは。
「呉がフィーチャーされた作品少ないものな」
豪勢が寝転んだままニヤニヤしている。豪勢の挑発ともとれる発言をさらりと流し、端正は杯を傾けてため息をついた。
「応。だからだろうか、うちの連中の推しは圧倒的に『三国無双』だな」
いや…多分別の理由だよ。あの人たち絶対活字読まない。ノリ重視だもの。他人事ながら、DJマキシマムの所から無理にでも引き上げないと呉の人たち、益々のっぴきならない感じになっていくんじゃないんだろうか。
「―――我々はともかく、奥方とかいいのかアレで」
そうだよな、大喬はともかく小喬とかいいのかアレで。
「逆にあれでいいらしい。…可愛ければ何でもいいらしい」
―――ああ、そうなのか。あの子たち、次に来るときに変に感化されてイタいロリキャラになってなければいいけれど。
「おい、貴様のとこのバハムートはどの作品推しなんだ?」
豪勢がむくりと身を起こし、白頭巾の傍らにずいと寄った。
「…さぁ?妻とそういう話はしたことがないので」
…とうとうバハムートで通じるようになってしまったか。不憫な。
「マルチレイドか?絶対、マルチレイドなんだろう!?」
「おぉ、しっくりくるな!あの最早人外レベルのチート感はマルチレイドのそれだ!」
ほんと、こいつらどうかと思うくらい失礼だし妙にゲームに詳しいし。
「いい機会だ、聞いてみろ!おい、奥を呼べ!」
白頭巾がふっと猫ちぐらに潜り込み、何かを引っ張り出して来た。
「お?何だそれ、貝か」
豪傑が興味深げに身を乗り出す。一抱えほどはあるかと思われる巻貝の殻は、俺がちょっと前に酒のつまみに買ったつぶ貝だ。それをラッパの如く掲
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