ガンダムW
1533話
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のパイロットだと改めて認識する可能性もあった。
まぁ、似て非なる者ではあるのだが。
「その辺りの事はいいだろう。市場で買ったというのであれば、少し調べれば分かる筈」
セプテムがそう呟く。
あ、これは本気で調べる気だな。
いや、正体不明の俺の存在を思えば、それは不思議でも何でもない……寧ろ、当然の事なのだろうが。
「まぁ、落ち着きたまえセプテム将軍。それで、アクセル君と言ったね。君は何故あのような真似を? 通信では傭兵として雇って欲しいと言っていたが、それなら別にこのような真似をする必要はないだろう? それこそ、普通に連合軍の基地に傭兵として雇われればいいだけなのだから」
落ち着いた声音で尋ねてくるノベンタに、小さく肩を竦めてから口を開く。
「そうだな。そうすれば傭兵として雇われるのに手っ取り早いのは事実だ。けど……俺が傭兵として雇われたかったのは、連合軍じゃない。連合軍の頂点に立つノベンタ元帥、あんただ」
『な!?』
俺の言葉に、ノベンタ以外の全員……それこそ護衛の軍人達までもが驚愕の声を出す。
「馬鹿な!」
そうして最初に怒鳴ったのは、予想通りセプテムだった。
怒鳴るだけではなく、先程までより更に厳しい視線で俺を睨み付けている。
「ただの傭兵が、連合軍のトップに立つノベンタ元帥に直接雇われたいだと? 貴様、何様のつもりだ?」
ここで、大魔王様のつもりだが? とか返せば色々と面白い展開になりそうだが、今はそんな風に茶化している場合じゃないか。
「そんなにおかしな事か? 見ての通り、俺は……俺達は十分以上に強い。だからこそ、その力を握る人物もしっかりと選ぶ必要がある。好戦的なだけの人物が俺達の力を自由に使えるようになった場合、悲劇が訪れる可能性もあるしな」
セプテムの方を見ながら告げたのだから、当然自分を当て擦っていると理解したのだろう。セプテムがその広い額に血管を浮かび上がらせながら口を開きそうになり……
「ふむ、では私ならば悲劇は訪れないと……そう言いたいのかな?」
セプテムが口を開くよりも前に、ノベンタがそう告げてくる。
これはセプテムの暴発を抑えたのか、それとも単純に俺の力に興味を持ったのか。
どっちなのかは分からないが、それでもノベンタがこうして乗り気に見えるというのは助かる。
「ああ。コロニーとの宥和政策を進めているあんたなら、もし俺達の力を得ても力のない民間人を相手に振るうような真似はしないだろう?」
民間人云々というのは正確には建前でしかない。
いや、もし本当に何の罪もない民間人に攻撃をしろと言われれば、恐らく俺は傭兵の契約を打ち切るだろう。
今更人を殺すことに罪悪を覚えるような事はないが、だからって
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