【ネジおじさん、風邪を引く】
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ってばよ」
「・・・・・・─────」
その事を何とはなしに覚えているネジは、父様だと思い込んでいた相手はナルトだったと知り、急に恥ずかしくなってきてみるみる顔を紅くし、掛布団を頭まですっぽり被って布団の上に丸くなり固まってしまった。
「あ、おい、大丈夫かネジ? 熱また上がったんじゃ───」
「う、うるさい、放っておいてくれッ」
布団の中でくぐもって聞こえるが、声は裏返っているようだった。
「いやほら、心配すんなってばよ! ヒナタにもボルトにも、ヒマワリにも言わねーから。男の約束だッ」
「そういう問題では……、いや、それは助かるが───」
「つーかよぉネジ、お前って結構ファザコン……?」
「言うなそれをッ...!!」
「───ナルト君、ちょっと様子を見に行ったんじゃなくて結局、夜通しネジ兄さんの傍に居てくれたのね」
ヒナタも再びネジの元にやって来た。
「おう、聞いてくれよヒナタ。ネジってばオレの事、自分の親父さんと勘違いして───」
「お、おいナルト、ついさっき“それ”は言わないと約束したはずだろッ」
「あー、おじさん、おフトンのカメさんになってる〜! つんつんっ」
「おじさーん、早く元気なってまたおれ達と雪遊びしようってばさ〜! 今度はおじさんがカゼ引かない程度に遊んでやるからさっ」
ヒマワリとボルトも来てくれたようで、布団の中に全身くるまって出て来ないネジの丸まった部分をつつき回す。
「あぁ、もう……心配してくれるのはいいが、今はそっとしておいてくれ……」
ネジはおフトンの中で、弱々しい声を出した。
───数日後に回復したネジは、これで懲りるわけもなくボルトとヒマワリとまた今度雪遊びしようという事にしたが、ヒナタに「ネジ兄さん、ほどほどにね」と、クギをさされてしまうのだった。
《終》
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