【ネジおじさん、風邪を引く】
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から、帰ったらすぐこっちに来てって」
「いや、しかし……、いつまともに帰れるか判らないナルトが帰って来た時、家が暗かったら寂しいだろうし……」
「ナルト君が帰って来た場合も、書置きしてあるわ。ネジ兄さんがインフルエンザの可能性あるから、看病の為になるべく家に近い日向家に家族で待機してるから、あなたも来てって」
「俺の事で、そこまでする必要は───・・・とにかくヒナタにまで移すと大変だし、付きっきりでいる必要はないから。インフルエンザともなると...、感染力は普通の風邪より高いしな」
「それは、そうだけれど……。じゃあ、ひとまず日向家の方に行くけど、明日の朝早めに様子見に来るからね」
────自分の咳き込みでふと目が覚めると、夜中だった。
しん、と静まり返った冬のひんやりした空気が、火照った顔には心地よく感じた。
……不意に、誰かがふすまをおもむろに開けて入って来る音がした。
薬で少し落ち着いているとはいえ、ネジはまだ熱で頭がぼんやりする中、従妹のヒナタが心配して夜中に来たのかと思い、目線をそちらに向けると────
そこには、人の輪郭を成した淡く蒼白い何かが居て、警戒したネジはすぐ上体を起こしたが急に動いたせいか激しく頭痛がし、思わず片手を頭にあてがう。
『───・・・大丈夫か、ネジ』
その優しい声音は、聴き覚えがあった。
いや、忘れるはずもない。
「父...、様……?」
人の輪郭を成している淡く蒼白い存在をよく眼を凝らして見ると、ネジにとって見間違えようのない、幼い頃目にしていた父の変わらぬ姿がそこにあった。
全く変わっていないというより、額当てはされておらず、呪印の無い額だった。
とても優しげに、穏やかな表情をしている。
『フフ……、何をそんなに驚いた顔をしているんだ』
こちらの顔色をよく見ようと近寄って来て両膝をつき、父のヒザシはネジの額に優しく片手を横にあてがう。
『───・・・やはり熱はまだ下がってはいないようだな。ほら……、身体を起こしていたら冷えてしまうだろう。布団にちゃんと入りなさい、ネジ』
「は、はい……父、上」
ネジは父に眼を向けたまま言われた通り布団の中に寝直し、ヒザシは息子の肩が冷えないようにとちゃんと掛布団を掛け直してくれる。
───熱に浮かされて、夢でも見ているのかとネジは思ったが、自分にとって都合の良い夢でも父に会えた事が……会いに来てくれた事がとても嬉しくて、布団の中から父のヒザシをじっと見つめ、涙が滲んできて瞳の横を一筋の滴が伝った。
そんな息子を見てヒザシは優しく目を細め、ネジの頭に片手を置いて撫でてくれる。
『どうしたネジ、
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