【ネジおじさん、風邪を引く】
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「えっ、おじさんカゼ引いちゃったの? じゃあヒマがお熱測ってあげるね!」
ネジの額に、片手を横にしてあてがうヒマワリ。
「───あ、やっぱりお熱あるみたいだよ! おじさん、安静にしなきゃっ。ヒマが看病してあげるね!」
「いや、気持ちは嬉しいが……風邪を引いたとは認めたくないとはいえ、ヒマワリに移してしまったら大変だ。俺からはなるべく、離れていた方がいい……」
ネジはそう言いつつ、口元を手で抑えて再び咳き込んだ。
「でも、おじさんのこと心配だよ」
「俺としては...、ヒマワリに移してしまう方が心配なんだ」
「...ヒマワリは日向のお屋敷に預かってもらって、私はその後すぐ医療忍者の人を呼んで来るから」
ヒナタはすっくと立ち上がり、少しつらそうなネジを心配そうに見つめているヒマワリの手を引いて一旦家を出ようとする。
「休んでいれば、そのうち治る。医療忍者を呼ばなくとも───」
「ただの風邪って侮ったらいけないわ、ネジ兄さん。風邪は万病の元とも言うし、この寒い時期だもの……インフルエンザかもしれないわ」
「お、大げさな……。それなら俺と一緒に遊んだ二人の事も心配になるだろう。...ヒマワリは元気なようだが、ボルトの方は平気か?」
「ボルトは今朝、元気にアカデミーに行ったわ。子供は風の子ね。……兄さんは昨日、童心に返ってボルトとヒマワリとはしゃぎ過ぎた反動で風邪引いちゃったのよ、きっと」
「やはり俺も歳なのか…、子供の頃のようにはいかないな……」
「兄さんったら、自分を年寄り扱いしてどうするの。風邪を引くと気分も落ち込んじゃうものだし……、とにかく医療忍者の人を呼んで来るわね。───さぁヒマワリ、あなたは日向のお屋敷で待ってるのよ」
「うん…。ネジおじさん、早く元気になってね?」
「あぁ...、ヒマワリも風邪を引かないようにな」
────ヒナタが呼んで来てくれた医療忍者が言うには、ネジはインフルエンザの可能性が高いらしく、とにかく安静にしている事と十分な睡眠と水分補給、栄養価のある消化の良い食べ物を口にするようにとの事だった。
一旦素早く病院に戻った医療忍者は、適切なお薬を持って来て処方してくれ、朝昼晩と食後に飲むようにと言って、もし数日経っても改善しないようなら直接病院に来てもらい、場合によっては入院させますとも述べ終えると、医療忍者は再び病院へ戻って行った。
ヒナタはその後すぐ消化の良いお粥を作り、ネジに食べさせ薬を飲ませてやった。
「───ヒナタ、今日はもういい。ボルトも帰っている頃合いだろう」
「大丈夫よ、医療忍者の人を呼ぶ前に家に書置きしてきたから。今晩は日向家の方でお世話になる事にした
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