563部分:第八十話 川辺においてその七
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第八十話 川辺においてその七
川の中から無数の狂闘士達が出て来た。そうしてであった。
「アリエス、そして聖闘士達よ」
「よくぞ気付いたな」
「もっとも貴様等ならば容易に気付くことか」
「そうだな」
そんな話をしながらであった。ムウ達をゆっくりと取り囲んできた。そうしてであった。
「では。倒させてもらう」
「最後に水位は飲ませてやってもいいが」
「それはどうだ?」
「それは遠慮させてもらいます」
こう返すムウだった。表情は今はわざと消している。
「それはです」
「では水を飲ますに死ぬがいい」
「せめて苦しまずに死なせてやる」
「覚悟はいいな」
「では。はじめましょう」
ムウが今言うとだった。彼の頭上にアリエスの黄金聖衣が姿を現わした。そうしてそれはすぐにそれぞれの部衣に別れ彼の身体を覆った。マントも備わっていた。
そして他の聖闘士達もだ。すぐに聖衣をまとっていた。そのうえで彼等と対峙するのだった。
「では。戦うとしましょう」
「それでは」
「おいで下さい」
「今ここで」
「うむ、わかった」
狂闘士達が不意にこんなことを言うとだった。急に川辺から彼等が出て来た。九人の狂闘士達がインプ達の中に姿を現わすのだった。
「アリエス、はじめて見るな」
「我等のことは既に見た筈」
「そうだな」
「はい、聖域において」
そのことは彼もよく覚えていた。
「御会いしましたね」
「黄金聖闘士の貴様を倒す」
「そしてその首をエリス様に献上するとしよう」
「それでいいか」
「馬鹿言ってんじゃないよ」
彼等の言葉にシャイナが忌々しげな声で返した。
「何であんた達の言う通りにならないといけないんだね?」
「はいそうですかと首を差し出す奴なんてそうはいないよ」
魔鈴も言う。
「特に聖闘士はね」
「そうよ、何馬鹿なこと言ってるのよ」
「そんなことムウ様が受けられる筈ないでしょ」
「ふざけたこと言わないでよ」
そして青銅の四人もまた言うのであった。
「そんなこと言っていたらね」
「私達があんた達をやっつけるわよ」
「それでいいわね」
「面白い。それではだ」
九人の狂闘士達もまた彼女達の言葉を受けて返してきた。
「アリエスを倒す前に貴様等を倒すとしよう」
「見れば美しい首」
「それをアリエスの周りに飾るのも面白い」
こう言ってそれぞれ一歩前に出る。そしてさらに言うのだった。
「では。いいな」
「拳を交える」
「覚悟するのだ」
「いえ、まずはです」
しかしであった。ここでムウが前に出るのであった。そしてその九人の狂闘士達に対して告げる。それは静かだが強い言葉であった。
「私が御相手しましょう」
「そうだ、まずは貴様だ」
「同志達の仇をだ」
「今取
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