38話 途切れた1つの想い 3.12
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地球圏のコロニーもまだ地球があるから安心していられる。地球から遠ざかることで念は強まる。それが解消できない」
グレミーがそう話すとジュドーが指を鳴らし、問題についてある一つの回答を提示した。
「その故郷の念の話だけどよ。あのジオングは人の脳波まで干渉できる性能がある」
プルツーも頷き、ある実験結果を伝えた。
「ここに来る前にサイド3のコロニーの様子を伝えたが覚えているかグレミー?」
「ああ、何か洗脳されたような機械的な動きを全員がしていたことか?どうしてそうなったかは知らんが」
「その洗脳をこのジオングで解いた」
グレミーは感嘆した。
「ほう、1つのコロニーの制圧が可能だと」
ジュドーとプルツーは首を振った。
「いや、オレとプルツーでその洗脳を解くだけで精一杯だった。モビルスーツと違って人の心は複雑すぎる」
「簡単な洗脳ぐらいなら、地の部分に貼り付いた不純物を取り除くだけでいけた」
「だから、コイツで人へ安堵感ぐらいなら与えられるということさ」
ジュドーは笑みを浮かべて話した。プルツーは平然としている。グレミーはその話を目を瞑り検討した。ジオングで全てをカバーできるほどの性能はないと判断した。グレミーは首を振る。
「お前たちの力ではジオング有っても夢物語だ。総帥の遺産はそんなものなのか・・・」
グレミーのため息を付く。そんなため息をジュドーは再び指を鳴らす。それにグレミーは不満げに言った。
「なんだ、出し惜しみするんじゃない」
「別に出し惜しみじゃないさ。この機体の巨大さの理由は電算システム、インターフェイスが桁違いだからだ。その理由はこいつはあるものの管制塔だったんだ」
そうジュドーが言うと、プルツーがタブレット端末をポケットから出して、あるホログラムを映した。それは機械的な球体だった。当然グレミーは疑問を述べた。
「なんだこれは?」
「ゼウスというらしい。何処にあるかは知らないが、この球体の機能が全ての不安や問題を解消してくれるということだ。その不安などの想いを燃料にして動くらしい。その影響力は地球圏をカバーする」
プルツーがそう話すと、ジュドーが補足した。
「この球体の制御にジオングが必要だというわけだ。独自でもそれなりの機能は活かせるみたいだけどね。ただ不安定らしい」
グレミーは機械が思念を燃料として動くという不可思議な現象に一瞬戸惑いを覚えたが実際サイコミュがそうなので、そのまま飲み込んだ。ホログラムとそれについての追加資料をプルツーから提出されてそれをグレミーは読んだ。グレミーは取りあえず結論を出した。
「・・・当面はフィフスルナへの交渉とゼウスの捜索だな。この事業はイーノらも必要となるな」
ジュド
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