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逆襲のアムロ
38話 途切れた1つの想い 3.12
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ドーが不機嫌そうにその説明に上乗せした。

「あいつらにとっては世の中がどうのこうのなどどうでもいい話なんだ。農業と畜産に命を注ぎ過ぎて当初の目的を忘れていやがる。軍属じゃないのかアイツらは」

グレミーは手を顎にやり考えた。世間からの角度の問題であって、マシュマーらは世捨て人であり、地球の重力から放たれたニュータイプとも思えるとグレミーは1つ答えを出していた。

「・・・そんな彼らこそ我々には必要なんだ」

ジュドーとプルツーはキョトンとした。

「なんでだい?」

「お前らのレポートを読んだからだ。この思想、理想は少しでも地球圏の想いがあると実現しない危険な賭けだ」

プルツーは納得した。ジュドーは眉を潜めた。

「成程ね」

「何が成程だプルツー?」

「ジュドー、外に出ると言うこと自立とはうちに帰らない覚悟があってこそだ。そこに固執せずこじんまりとした小惑星で自活している彼らの精神は一つの解決策だ」

グレミーはプルツーの意見に頷く。

「そうだ。多様性の中でそんな想いも自立の1つのきっかけだ。だが、皆があいつ等みたいにバカではない」

「おいおい身も蓋もない」

ジュドーはマシュマーたちの同情した。その前まで非難していたのは誰だと言わんばかりの顔をプルツーは見せていた。

「イカれていると言った奴はどこのどいつだ?」

「おい、揚げ足取らないでくれ」

グレミーは軽く笑った。そして真顔になり2人が乗って持ってきた機体について質問した。

「して、お前たちが持ってきたジオングはどういう機体だ?」

ジュドーとプルツーは顔を合わせて肩を竦めた。ジュドーから話し出した。

「何というか・・・アレは兵器ではないが・・・」

「使いようによっては最強だな。武器はないが、サイコフレームによるサイコミュニケーターを極めた機体だ。その装置を使ってZZとキュベレイを持って帰ってきたんだ」

グレミーは腕を組み、話を聞いていた。ジュドーが話続けた。

「アレの機体の巨大さの理由のほとんどが電算システムだ。理論値では数百機の無人サイコフレーム機体を操作可能だ」

グレミーが少し考えて答えた。

「フロンティア開発に作業効率を図るためか。無人なら貴重な人材を失う必要ないからな」

グレミーはアクシズに居た。そこの開発は常に危険と隣り合わせだった。全ては人海戦術で、いつ小惑星帯で事故は起きるかで大人たちは不安だった。そんな危険性ですら地球圏への望郷の念の後押しをしていた。実際アクシズは戻って来ていた。

ジュドー、プルツーもその話をグレミーやアクシズの面々から聞いていた。望郷の念が一番の敵。
それを解消しない限りは地球からの巣立ちは不可能な話だった。

「・・・
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