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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第六十九話 フィオーナ艦隊が出撃します。
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「まさか。そのようなことはありますまい。そのような大それたことをあの金髪の孺子ごときが思いつくはずもない。まだ小生意気な、少し程度用兵のできるといって有頂天になっている10代の孺子ではありませんか。第一そのような事はブラウンシュヴァイク公ら大貴族の長がお許しにならぬはずではありませんかな、ベルンシュタイン中将。」
そう言ったのは、シュターデン中将だった。
「野心というものは秘めていてもそれを表に出さないものです。すぐに気づかれるような野心を持つ者の力量などそうたいしたことはない。ところがローエングラム伯の力量は先述したように優れたものです。」
「すると中将閣下は大貴族の長であるブラウンシュヴァイク公爵よりもあの孺子が優れているとそうおっしゃりたいのか。」
そう血相を変えて詰め寄ったのは、ブラウンシュヴァイク公爵の家臣の一人だった。名前は知らない。原作には出てこない人物だろうとベルンシュタイン中将は思った。だが、彼の発言は中将に対して妙な風向きを起させるきっかけとなった。
ブラウンシュヴァイク公爵の家臣でありながら、主君を非難するとは何たることか、と居並ぶ者たちが無言の非難を浴びせてきている。もっとも、アンスバッハ、シュトライト、フェルナーらは別であったが。ベルンシュタイン中将は内心と息を吐いた。ここでは軍の階級よりも公爵の家臣としてどれほどのステータスがあるかが序列を決める。その点で行けば、この男は上位に分類されるべき人物であった。すなわち、おべっか使い、小才子、パーティーなどで見栄えする薄っぺらい軽薄さ、等を備えている人物である。
これ以上この話題に触れるべきではないとベルンシュタイン中将はとっさに思った。
「・・・・言葉が過ぎました、お許しください。」
ベルンシュタイン中将が謝ったので、それ以上追求しようという空気はいったんはなくなったが、中将自身は澱を心の底にためていた。ラインハルトに対抗するためにはブラウンシュヴァイク公爵の力を借りるしかない。だがその家臣たちはラインハルトの麾下と比べ、なんと狭量で低能なのだろう。シュトライト、アンスバッハ、フェルナーらがいるとはいえ、それら有能な家臣はほんの一握りに過ぎないのだ。
これらの人々と共にラインハルトに立ち向かうことができるのか。原作OVAなどで知っているとはいえ、改めてこの問題に直面したベルンシュタイン中将の心には暗雲が立ち込め始めていた。

 だが、彼は諦めなかった。この集まりの後に、ひそかにフレーゲル男爵と面会したベルンシュタイン中将は1時間余り男爵と話し込んでいたのである。ラインハルトを狙うことが叶わないというのであれば――!!



* * * * *
 フィオーナ艦隊がミュッケンベルガー元帥、ブラウンシュヴァイク公爵の本隊の下に到着したのは、帝国歴
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