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STARDUST唐eLAMEHAZE
第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#30
ETERNAL PUNISHMENTU〜Change Your Way〜
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ルコシアスは
表紙をバタつかせて反論する。
「ンなもんヤってみなきゃわかンねーだろーが!
どこぞのヘタレじゃあるまいし口ばっかで手拱(てこまね) いてもしょーがねーしよ!
ひょっとしてビビってんのか!? ○○○○付いてんのか? アァ!?」
「ちょ――ッ!?」
 今更俗語に狼狽えるような小娘ではないが、
何故か紅潮して拳を握る美女を後目に、
「アナタ一人ならお好きにどうぞ」
眉一つ顰めず、翡翠の美男子は冷然と返した。
「でもそれに、ミス・マージョリーが巻き込まれるなら話は別です。
策も無しに敵陣へ突っ込んで、スタンドの餌食にさせるつもりなら
ボクがアナタを殺しますよ、マルコシアス?」
「――ッ!」
 拳を握ったまま息を呑み、瞳を丸くする蒼炎の美女。
 脇でその守護者足る魔狼が、狂獰な凄味を滲ませた声で低く唸った。
「……オレのコトナメてんのか? 小僧。
あんまチョーシこいてやがると、テメーから先に咬み裂くぜ」
「この戦いが終わったら御自由に……
“気持ちだけじゃ” どうにもならないコトが在るんですよ。
“蹂躙の爪牙” 殿……」
「テメェ……」
 一人の美女を挟んで、漏れ(いず)る蒼炎の中、
現世の異能者と紅世の狂戦士が真っ向から対峙する。
 腰の位置で腕を組む美男子と、牙を剥き出しにする凄美形、
互いの精神が一人の女の為に相剋する。
 小康状態とはいえ戦場の直中、反目など愚の骨頂、
それが解らない両者ではないが、
ソレ以上の存在のため理性は何処に弾け飛んだ。
「ちょっと! ちょっと待ちなさい! 
一体 “何に” 怒ってるのよ!?
ノリアキ! アンタもそんな感情的になるなんてらしくないッ!」
 翡翠と蒼晶の存在力(チカラ)を立ち昇らせて、
互いしか眼に映らない男の間にマージョリーが割って入る。
 花京院は確かにと瞳を瞬かせて退いたが、
マルコシアスはしばらく唸ったままだった。
「兎に角、今はノリアキの意見を聞きましょう。
アノ 『スタンド』 とかいう能力についてはノリアキの方が詳しいんだから。
100年前もそうだったでしょ?
マ、マ、マ、名前は忘れちゃったけど」
「ケッ……!」
 ページの隙間から火を吹きながらマルコシアスは私憤を吐き捨てた。
 彼自身、予期しなかった感情のうねりだった。
 花京院もまた、自分が挑発的な物言いをしてしまった事に困惑する。
 別段マルコシアスの事が嫌いなわけではない (うるさいとは想うが)
にも関わらず敵意に近い感情を彼に向けてしまった。
リスクを負うとはいえ、先刻の提案もあながち間違いではないというのに。
「……」
 謝罪するなら最初から挑発するべきではないので、
花京院は建物に潜行させたスタンドに意識を向けた。
 こうなっ
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