暁 〜小説投稿サイト〜
銀河英雄伝説〜新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)
第二百十五話 決戦、ガイエスブルク(その5)
[6/6]
[8]
前話
[9]
前
最初
[2]
次話
えまい。ガイエスブルク要塞に篭っても無駄死にするだけだ。末路は悲惨だろう……。総司令官である卿が逃げてくれれば他の者も逃げ易い。要塞に戻るのはわしだけで良い。あそこには娘が待っているからな……。グライフス、頼む』
「……分かりました。これより戦場を離脱します」
『すまぬな、グライフス。卿には辛い仕事をさせる』
「何を言われます、最後に大役を頂けた事を感謝します」
公が柔らかく微笑んでいる。思わず涙がこぼれた……。
公から全軍に対して戦場を離脱せよと通知があった。私の艦隊が戦場を離脱する。ややあって皆がわたしの艦隊の後に続いた。ガイエスブルク要塞には公の艦隊だけが戻っていく。
おそらく皆が総司令官でありながら逃げた私を誹謗するだろう。だがこれでエリザベート様を、サビーネ様を守る事が出来る。“あそこには娘が待っているからな……。グライフス、頼む” 公のその言葉を思い出す。公、私は誇りを持って最後の仕事を行います。自然と公の艦隊に対して敬礼をしていた……。
[8]
前話
[9]
前
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ