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IS ーインフィニット・ストラトスー 〜英雄束ねし者〜
19話『トーナメント開始』
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間が命を賭してでも守るべきであろう重大な情報が簡単に全世界に公開される事になる。四季が抵抗なく各国のISの情報を喋っているのも、彼女達を通じて国の上のほうへの一種の脅しとも言える。……最低でもその程度の情報はこっちの手にあるぞ、と言う。
 まあ、それでも四季を研究材料にしようとした者もいたが、そんな連中は研究所毎物理的に消された挙げ句社会的にも抹消されたそうな……。
 まあ、それがDEMの悪名が刻まれる原因ではあるが。

「……では、私も情報の開示を求めても良いと言うことになるのか?」

「聞かれれば、な」

 四季の返答に頭を抱えたくなるラウラだった。彼女も軍人であるが故に四季の持っている情報の重さは理解している。……改めてDEMを敵に廻したく無いと言う方針を採っている上の考えを僅かながらに理解してしまったわけだ。

「それじゃあ、ピットで会おう」

「何処へ行く気だ?」

「試合前には一人で集中したい」

 そう言って手をヒラヒラと振って控え室を出て行く四季を『そうか』の一言で見送るラウラだった。








 自販機を見つけるとコーヒーを買って壁に背中を預けて口を付ける。

「ふぅ」

 今回のトーナメントは四季としては絶対に勝つと決めている為に余計な気負いが入ってしまっている。

「それで、何時まで其処に居る気ですか?」

 気配を感じて其方へと問いかける。

「ふふっ、気付かれてたのね」

 其処に居るのは三年生と思わしき制服の透き通るような水色の髪が特徴的な一人の女性。見るからに悪戯好きな雰囲気からチェシャ猫の様な印象を受ける。

(タイプは違っても猫の様な所と言う点が良く似てるか、詩乃に)

 真っ先に詩乃さんに思考が行く辺り四季の中での彼女への愛情が伺える。

「ふふっ、私は更識楯無よ」

「っ!? ああ、あんたが、ね」

 『更識楯無』の名前に一瞬だけ殺意が湧く。……が、直ぐにそれを霧散させる。彼女の家に於けるその名の意味は理解しているのだ……故に直接的に彼女とは因縁は無い。

「……それで、態々五峰の関係者に対してその名前名乗るなんて……何を考えてるんですか、先輩?」

「ふふっ、IS学園の生徒会長として一年生最強と名高い君に興味が有ったのよ。……それに更識と貴方のお義父さんの間の因縁くらいはしっているわ」

「……まあ、オレとしても許す気は無い事実ですけどね」

 『オレが義母と呼んでいたかも知れない相手を殺したのだから』と冷たい殺意を乗せて呟く。

「まあ、こうして会って見ると結構好きなタイプですね。……二つほど理由がなければ」

「なぁんだ、残念」

 『残念』と書かれた扇子を広げる楯無。まあ、少なくとも嫌う
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